Mother (介護日記)
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2004年08月08日(日) |
2003年4月28日 告別式にて喪主挨拶 |
本日はご多忙の中、母○○○○○のためにお集まりくださいましてありがとうございました。
ちょうど2年前(01年)の春、 風邪をこじらせてセキがなかなか治まらないので 老人会の友人の勧めで医者にかかったところ 「特発性間質性肺炎」との診断で、当初より治らない病気であることと、 呼吸器系の病気なので“いつ何が起こっても不思議ではない”と言われていました。
その後、同居し、入退院を繰り返していましたが、昨年(02年)の3月、 1人でお留守番をしているときに、洗濯物を干していて転んで動けなくなっているのを 帰宅した娘が見つけました。 救急車で病院に運んだのですが、 その時医者に「これからは介護状態だ」と言われたのをきっかけに、 私は勤めていた銀行を退職しました。 ロビーの仕事はとても好きだったので、最初は辞めることに抵抗がありましたが、 今になって考えれば、この1年は私たち親子の大事な時間になりました。
母は、小さい時に両親を亡くしてからいろいろと苦労を重ねてきました。 35歳で勤めていた旅館で父と知り合って結婚しましたが、 その父とも私が10歳の時に死別し、その後も一生懸命働いて来ました。 その間、皆様にはいろいろとご迷惑をお掛けしたことも多々あったと思います。
この1年は車椅子の生活でしたが、 横浜・鎌倉・京都、母の生まれ故郷である下田にも出かけ、 私たちは親子の時間を楽しみました。 母が病気にならなかったら、このような時間も持てなかったかも知れません。 今回の病気をするまで、大きな病気をせずに私を育ててくれたことを感謝します。
昨年の秋からは酸素吸入が必要な状態になりましたが、 この半年は入院もせず病状も落ち着いていて、寒い冬を越えて一安心したところでした。
最期の晩は本人の希望通りに自宅に戻り、添い寝をしました。 すでに意識も半分もうろうとしていましたが、わかってくれたと思います。
みなさま、本当にありがとうございました。 これからも私たち家族のことをよろしくご指導くださいますよう、お願い申し上げます。
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2003年4月28日 告別式にて 喪主挨拶。
正確に覚えていませんが、こんな感じでした。
通夜の喪主挨拶は、ただお礼を述べるだけで良く、 告別式では、キチンとした挨拶をする決まりらしいです。
レフティーは葬儀屋さんから前日にもらった挨拶の例文を持ったままで、 私がそれを渡されたのは告別式の直前であり、 紙とボールペンを持ったまま席に着きました。 結局、原稿を考える時間はなく、 「2年前」 「去年」 「先月」というキーワードをメモするのがやっとでした。
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