Mother (介護日記)
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今日は義姉から電話があった。
新盆を迎えるので、その準備について等、30分くらい話した。
お盆の入りには、玄関で『お迎え火』を焚くしきたりがある。 仏様が “道に迷わないように” “うちはここですよ” と言う意味があるのだそうだ。
私も父の死後、母に教えられて割り箸を燃やしたものだった。
そして仏前にはちょうちんを飾り、 キュウリやナスに割り箸を刺して作った馬や、果物などをお供えしていた。
来月、母の新盆がやって来る。
今時は、キュウリやナスに割り箸を刺さなくても、 その時期になると、ワラで作った馬が、お供えとセットで売っているらしい。
義姉から意外な話しが聞けた。
「お盆には、よく “仏様が帰って来る” と言うけど、本当なのよ。 うちのお父さんの新盆の時にね、お父さんを見たもの。
玄関のチャイムが 「ピンポン」 って鳴ったからね、玄関に行ってみたら、 そこにちゃんと、お父さんが背広を着てね、上着を手に持って立っていたの。
脚がどうだったかは見てないんだけど。
『あら、お父さん、入って』 って言ったらね、 どういう風にだったか、いつの間にか茶の間に座っててね。
で、いつのまにか、いなくなっちゃったんだけどね。
その話をしたら、弟も見たって言うの。 『うちにも来たよ、テーブルの前に座ってた』 って。
私がお父さんを見たのは、それっきりで、その後はないんだけど。
でも、ホントに帰って来たの。『帰って来た』 って言うのも変なんだけどね。
だから、お迎え火は必ず焚かなきゃダメよ、目印になるんだから。」
もしかしたら、母に会えるチャンス。
父も一緒に来れたらいいのに。
母はその時、笑っているだろうか・・・
月遅れのお盆の入り(迎え火)は、8月13日。
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