Mother (介護日記)
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5月9日の日記に、アメジストの指輪について書いたが、母にはもうひとつの指輪があった。
それは、なんと悪徳商法で買わされた指輪だった。(^_^;)
母がまだ元気に1人暮らしをしている頃のこと。 「私、ダイヤの指輪を買ったんだけどね・・・」 と言うのでビックリした。
「行けばタダで物をくれるから、一緒に行こう♪」 とお友達に誘われて、 行ってみれば最後に出てきたものは “ダイヤの指輪”。 「どなたか欲しい方はいらっしゃいませんか?」 との声に、一緒に行った友達が、 「はい、この人が買うそうです!」 と大きな声で言ったのだそうだ。
会場は拍手喝采。
「娘に叱られるから・・・」 などと言っても聞き入れてもらえず、 結局は押し切られてしまったのだ、と言うことだった。
「それ、いつの話?」 と聞いてみたが、もう随分前の話で、 それまでに何度も悪徳商法に引っかかっていた母は、 私に言えばまた叱られると思って今まで黙っていたのだ、と言った(-_-;)
「いったい、いくらで買ったの?」
「13万円」 “ダイヤの指輪”にしてはまだマシな方か・・・ この手の物を配る悪徳商法とか訪問販売だと、羽毛布団一式で平気で40万とか言う。
母は元々、アクセサリーなどにさほどの興味はなく、 年寄りがダイヤなんぞはめて出かける所もなし、 ましてや普段にはめていたら、どう冷やかされるかわかったものではない。
それに、あちらの言う“ダイヤの指輪”であって、ダイヤとは限らない。 所詮はガラス玉、運が良ければジルコニア程度の代物。
「私は使わないから、おまえにやるよ」 そう言って私がもらって来た。
『厄年』 と言う言葉があるが、 私にも “何をやっても上手く行かない” 数年があった。 この指輪をもらったのが、この頃だった。
私も最初は、貧乏人がダイヤの指輪を普段していることが照れくさかったが、 厄年には光るものを身に着けていると、 “良くないことを跳ね返す” という意味で良いのだと聞いて、しばらくはお守り代わりにしていた。
少し前、金属アレルギーでかゆいものができてしまったために、 結婚指輪と共にはずしてしまい、その存在をすっかり忘れていたのだった。
金属アレルギーも治ったので結婚指輪を探していたら、 一緒にしまってあったこのダイヤの指輪が出てきたので、今また左手の薬指にはめている。
かのアメジストは、石が大きいので日常はめているには邪魔になるが、 幸い、このダイヤは突起がないので気にならない。
写真をUPしたので、良かったら見てください。
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