Mother (介護日記)
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母が亡くなってから既に何度か市役所に行っている。
そこでいつも迷いながらも、結局は通過して帰って来てしまっていたのだが、 先日、思い切って寄って来た。
『高齢者福祉課』
どうしても言っておきたい不満がある。
いや、市役所に対する不満ではない。 介護保険について現場の声を聞いて欲しかった。
私の母に対する終末介護について批判的な発言をしたケアマネ・・・
この人の発言については、何度も嫌な思いをしたことがある。
「今、会って来ましたけれど、とても1週間やそこらで退院できるレベルじゃありませんよ」
「ダメだってわかっていて連れて来るんですよね?」
「連れて来たらホンの数日だってわかっていて、それだけのためにベッドを入れるんですか?」
「1週間後の退院予定ということでベッドを手配しておいて、 もしその間に何かあった場合には介護保険の適用外ですので、 自費になっちゃいますけどいいんですか?」
「何も食べられない人を、うちに連れてきてどうするんですか? 何も食べさせないつもりですか?」
亡くなった後は、
「早かったですね」
「随分、苦しそうでしたものね」
「ではこれで介護保険はすべて終了ということで」
ケアマネと言うのは、介護家族の要望に沿ったサービスを提案する人ではなかったか?
このケアマネは、どこの家でもこんな無神経なことを言って回っているのか?
よその家でも我慢していることがあるのではないか?
これは、本人に言っても改善されるとは思えない。
こういった現状を知っておいてくれさえすればいい。
もっと言えば、私の話を聞いてくれさえすればいいのだ。
私が言葉に敏感なだけなのかどうかわからないが、 ケアマネの言葉が私の癒えない傷になっていることだけは確かだ。
市の職員は、「上司に伝えておきます」 とだけ静かに言った。
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