Mother (介護日記)
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2003年04月03日(木) 入院11日目 ( 主治医との5分 )

今日はTちゃんがヘルパー講習で使ったのと同じテキスト、
「ホームヘルパー養成研修テキスト2級課程」を持って来てくれることになっていた。

Tちゃんの到着より少し前にたまたま来たのらさんが、
Tちゃんの妹さんと知り合いだったことから3人でにぎやかにランチをした。
『女3人寄ればかしましい』と言うが(古)、なんと3時間、まったり過ごした。



4時、のらさんと別れて私はTちゃんの車で病院へ。

Tちゃんは、今日も母を見舞ってくれた。

先日いただいたバスケットのお花も、病院のエアコンで一部が枯れてしまったが、
カーネーションは丈夫で、ピンクの花びらもキレイな色を保っていた。

母の今日の第一声は 「あらぁ・・・良くここがわかったわねぇ」
これには返事のしようがなかった。

母がなんだかすっきりとした顔をしているな、と思ったら、酸素のカニューラをしていなかった。
カニューラはキチンと片付いていたが、母が勝手にはずしたのかも知れず、
すぐにナースステーションに確認をしに行った。

「今日は酸素をお休みしているんです。
 靴を持って来てください、って言うのは、もう聞きましたか?
 あ、あります? 今後、リハビリをするので。」

酸素なし? リハビリ? 歩かせるの??? 歩けるの???
着替えの時でさえ、ホンの10秒立っているのがやっとなのに?
まぁ、医者がそう言うならリハビリとしてやらなきゃホントに歩けなくなるんだろうけどね。

担当医が代わると考え方も違うのだろうけど、酸素を辞めると言うのにはちょっとビックリした。

ついでに「先生にお会いしたいのですが」と言った。 今日こそは話しを聞きたい。
「担当のN先生は、今日はいらっしゃらないので・・・」
「それでしたら、これまで外来で看ていただいたK先生に・・・」
「では、ちょっと聞いてみますね」

その2,3分後、早くも主治医であるK先生が病室にやって来た。
当然、母は大喜びである。

「ヾ(≧∇≦)ノ 先生〜♪」

「はいはい、こんにちは。 具合はどうですか?」 

ハイテンションの母にはおそらく聞こえていない。

聴診器を当ててくれたが、おそらく心拍が上がっていただろう(^_^;)

「先生〜♪ 好きよ〜♪ 今度一緒に寝よう♪ 今度一緒に住もう♪」 ヾ( ̄。 ̄;)

以前に撮らせていただいたK先生の写真は首下げホルダーに入れてある。
それを手渡してあげると、さっそく首にかけた。

母とのツーショットはまだなかったのでお願いしてみたら、
快くササッと母のベッドの脇にしゃがんでくれた。 さすがだ。
母はその先生の左腕に巻きついて、うれしそうだった。
母の満足そうなツーショットが撮れた。
さっそくプリントして明日、持って行ってあげよう。

「センセー♪ また来て〜♪」

「はいはい、ではまた来週。
 あ、来週はもう退院しているかもね〜 
 もし退院していなかったら、来週またここで会いましょう(笑)」

病室を出て先生と少し話した。

「(幻覚を見たと言うのは)熱があったからでしょうね。
 お母さんの肺は、
 初めての人が見れば“あれで良く生きているな”というほどボロボロなんです。
 でも、私が最初に見た時(2年前)からあまり変わっていませんのでね。
 それだけ強いってことでしょう。
 だけど、今回のように熱が出るなどの感染があると、一気に悪くなってしまいますからね。
 (入院の時に延命について聞かれたというのは)それだけ危険な状態だったと言うことでしょう。
 私は木曜日にしかいませんので、
 わからないことがあったら他の先生に何でも遠慮なく聞いてください。
 自宅に帰ったら、また酸素に戻るとは思いますけど。」

K先生の話しが、私を納得させるものであったとは言い切れないのだが、
今の私には主治医と話しができたというだけで充分だった。 

なんと言うのかな、コミュニケーション?

ホンの5分程度のやり取りで、私たち母娘は救われたような気持ちになれる。
担当の患者もうちだけじゃないのだし、
5分と言っても積もり積もれば大きな時間になるのだけど、
やはり、こう言うコミュニケーションは一番うれしい。


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