Mother (介護日記)
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明日の絹江の運動会をダシにした、と言うのか、思い切ってビデオカメラを買いました。 母の余命宣告よりも、破産宣告が先にやってきそうです(謎)
「運動会の予行練習」と称して、母を撮ってみました。 とにかく、まずは母の画像を撮りたかったので。
落ち着いているときには、まったくそんなことはうかがえないのですが 激しいセキの発作は、一日に何度かやってきて、10分から30分も続き、 それは、いつ息が止まってもおかしくないと思えるようなものなのです。
だから、こんな激しいセキに変わってからは、 「うるさいな、飴でも舐めてろ」とは、とても言えなくなりました。
話しかけた時、ちょうど母が昨日のお出掛け写真を見ていたので 母の十八番の下田の唄「唐人お吉」を歌ってもらいました。
息が苦しくて、伸ばす音も途切れ途切れになって、聞いていて涙が出そうになったけど それでも母はリクエストされたことが、うれしそうでした。 老人会のカラオケではいつも歌う人がなくて、頼まれて歌うのがこの曲なのでした。 これは古い歌なのでおそらくカラオケには入っておらず、いつもアカペラだったと思います。
その後、母の部屋の隅に三脚を立ててまわしっぱなしにして40分、 母の夕飯の様子を撮りました。 早速テレビにつないで、母と絹江とで再生してみると、笑える笑える。 もう、最高です。
母は「私が死んでもこれが残るのね」と、少し感傷的に言いましたが、 申し訳ないけど、これでは絶対に泣けないと思います。 笑い転げてしまうと思います。
何とも『母らしい』映像が撮れました(謎)
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