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ぽやつよ。
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2006年07月15日(土)
ちんぼつかんそう1


いってきました。にほんちんぼつ。
以下、ネタバレ満載ですのでお気を付けくださいませ。







自分には読解力がないせいもありますが
細かい裏設定がなされているにもかかわらず
1回観ただけじゃわからない
というところが随所にあって非常にもったいなく、残念に思いました。
事前にパンフとかインタビューとか読んで
ある程度の知識を入れておいた方がナットク度が違うのではと思います。

時間の経過がわかりにくいところ
被災時の細かい様子や主要人物以外の人間模様
(たとえばビルとかデカイ建物だけじゃなくフツーの家の崩壊とか
 そのときにヒトはどんな行動をとるのかとか)
などがあまり描かれてないところは
意図的にそういう作りにしたそうで

でも、ネットなどで色んな意見を読むと
一つの家族の物語(結婚式→赤ちゃん抱いて避難→母親ひとりだけ彷徨う)
れいこのケガ回復
などの流れから時間を読み取る術があるとわかったし

細かい人間模様が描かれてない点は
現実に本当にツライ思いをされた方がたくさんいらっしゃるし
そこは大きく大きく描いて
現実に起こりうるけど、なんかどこか非現実的な
言い方わるいけど漫画チックでまるで怪獣映画みたいな
くにむらさんが試写挨拶でおっしゃっていたように
エンターテイメントとして楽しめる
そういう映像になっていたんだなと思いました。

あと映画製作の発表当初ワタクシは
おのでらさんが各地に飛んで愛と勇気でみんなを励まし助けみたいな
そういうふうに人間模様を描くと思いこんでたので
(逃亡者のようなもの+ふじテレビドラマの救命みたいな感じ?)
余計に物足りないというか、そうきましたかそりゃないぜ的感想を
まずは抱いてしまったのかもしれません。

個人設定についても

たどころ博士は日本そのものを愛してやまないヒト
というのを後からどこかで読んで
ようやくあの激高する姿にナットクしました。
またしても思いこみ激しいワタクシは
研究者としては
「こ、これはタイヘンだ」みたいに一旦はワナワナすれど、
「イカンイカン落ち着け落ち着け一刻も早く対策を」って感じかなーと思ってたのに
いきなり右ストレートかますから
あー大事なコンピューターなのに壊しちゃってどうすんだよー
それでなくてもなんだか貧乏そうな研究室なのにー
とか余計な心配してしまいまして。

でも設定を知ったあと
かろうじて生きていたディスプレイは
ヒビがはいってもなお無機質に冷淡に
崩壊していく日本の姿をはじき出していて
それを
消えるな頼む頼むから
みたいな思いで
あの大きな体全部で愛するヒトを抱きしめるように抱えて座り込む姿が
すごい印象的に思い出されてとてもココロに染みてきました。

詳細にリサーチしていたらしい研究シーンの中の
岩を削る姿はなんともかっこよくてシビれました。
やっぱりワタクシ手フェチなんだなーと再認識。
いやそんな感想いりませんねそうですね。

だいちさんは
こんなかわいらしいヒトだったんだーって驚きました。
って、えらいこと失敬な物言いですがワタクシ的にすごく褒めてるんですコレ。

おいかわさんが全てを諦めるというか受け入れる場面は
もう見ていられなくて目をつぶってしまいます。
試写のあとしばらくはワガハイを見ていてもなんだかセツナクてカナシクて。
って、こんな感想もいらんかったですかね。

続いてれいこ。
カタクナ具合にもほどがあると思ったりしましたが
2回目に見た時
ようやくあのファスナーの大雑把な縫い目に気づいてからは
それこそ「れいこぉー」って抱きしめたいくらい
もうケナゲで可愛らしく思えて。

で、あの「ばかやろー!」は大ナットクです。
画面に向かってワタクシも一緒に叫びたくなるくらいです。
しかしその賛同加減ていうのは
れいことは全く違う思考からくる超ワタクシ個人の感情でして

おのでらさんたら二言目にはイギリスえげれす言ってくれちゃって
なのにまったりとひとりだけ小ぎれいな格好でフラリと各所に現れても
前述のワタクシ思いこみ「愛と勇気でみなを励まし助ける」わけでもなく
でも、そこでみんなのイキザマをみて、自分のいきかたを決意していく
そういう大切な時間がここで流れていたというか
おのでらさんにとっては必要不可欠な時間経過と行動だったのでしょうけれど
だけどやっぱり四の五の言ってないでゆうきさんとふたりで潜っていたら
サクっと爆弾仕掛けてハレバレと生還できたかもしれないのに
いやそれじゃあオハナシが沈没してしまうけど
しかしなんかもっとこうヤルことあったんでないかいなコラー
とは確かに思いましたよおもいましたけれども
なにもアナタそんな急にとてつもなくでっかい使命を背負わなくても

あ、だからテントシーンで泣いてたりしたんですね
あの時はまだこんなことになるとはワカラナイ状況なので
外国に行くという前提で
二人離ればなれでもしかしたらもう会えなくなるってことで
あんなドキドキしちゃう場面になったのだろうけど
でもそこで男が先に泣くっていうのはちょっとどうかと
そんなことを思ったりしたりしないわけでもなかったけど

とにかく
一人でも助けよう
そう思ってくれたらそういうキモチになってくれればそれだけでよかったのに
一人で抱えて一人で決めてああカッコイイよオトコだよヒーロー誕生だよ
だけどダレも自分を犠牲にしてまでなんて言ってないよしなないでよ
かっこわるくたってイイからいきていてよー!!!的ばかやろー!!!なわけで。

でもね、二人は違うんですね。
思いも
そして想いも
二人の間でしっかりとひとつになった。
それを確認して
それぞれがそれぞれの使命の場所にきっぱりと向かっていくわけで。

若いんだなー。
と思いました。

いやこんなこというと感動台無しですが
年くうと命根性汚くなるんですよ。
若いときは「全て消えてなくなれ」とか「シャラっとオサラバさ」とか
青い傲慢さを全面に押し出して
「いつしんじゃってもいい」みたいなところがあったけど
年を重ねるごとに
「いきていたらオモシロイこと一杯あるじゃんコレは長生きしないとモッタイナイ」
みたいなね、図々しさというかたくましさを培っていくわけで。
もちろんそこには生かされていることへの感謝もあって。

なのでもしワタクシがれいこだったら
足にしがみついて引き摺られても離さないかもしれない。
いや先にヘリに乗り込んじゃうかもなんとしても一緒に行く!
って、前言あっさり撤回ですが
ひとりで遺されるなんて耐えられない長生きしたって意味がない。
それならいっそ一緒に。。。
でもそれはおのでらさんの想いに反することなんですよね。

それにもちろん
ふたりはただたんに若いからこんな行動が出来たわけじゃない。
若さ故のイキオイだけの突っ走りじゃ決してない。
それはわかっているんだけど
でもやっぱり

だいたいなんで爆弾仕掛けをヒトが出向いて行わなければイカンのかと
巨大な地盤に立ち向かうべく深い深い海に潜りその戦いのクライマックスが
マジックハンドでぽちょんって

いや、その何でもないような作業をヒトの手でやること
ヒトの手でしか出来ないんだーみたいなことは
少し前に実際に宇宙空間で作業している様を見て
一旦はハァ?とか思いつつ(ホントすみません)
その難しさ深さ偉業具合や意義みたいなものを自分の中でナットク成立
少しはなんとか理解できる心意気にはなってたつもりだったけど

それにしたって
ものすごい掘削機があるんだからその先っちょにでも爆弾つけるとか
なんかこう地上からチョチョイのチョイとか操作する術はないのかと

そこらヘンに怒りの矛先むけつつ
なみだながらにココロの中でばかやろぉぉぉぉぉぉですよ。


おのでらさんがさいごに
れいこが残した泥とファスナーを
ぎゅってするところでは
ビーナスでの彼女のお墓の土を撫でるところを思い出し

青い碧い海の映像をバックにながれるあの曲。あの歌詞。
深い深い海の底から送られるおのでらさんの想い。


もうなみだなみだです。

悔しいけど
なみだなみだです。

だってやっぱりしつこいけど
なにもしななくても
という思いと
のこっていきていくこと
を思うと
ツラすぎて。



ぶっちゃけますけど

おのでらさんがつよちだから
泣けて泣けて涙倍増さらに倍なんです。







えーなんだか物議を醸し出しそうな発言の途中ですが
長くなりましたので続きは次の日付に書くことにいたします。
お時間ありましたらどぞ。