2009年04月06日(月) |
米新車販売底を打ったか? |
1、3月米新車販売34%減 マイナス幅3カ月ぶり縮小 2009年4月2日 朝日新聞 2、3月の米新車販売台数、販売奨励策が奏功し予想上回る 2009年4月4日 日経
1〜2月の販売台数が前年比で50%余りであったので、3月の35%余りの減は意外と少ない印象を与えている。 3月の米新車販売台数 G M 156000 −42.5 トヨタ 132000 −36.6 フォード 131000 −38.5 クライスラー 101000 −36.9 ホンダ 88000 −33.7 日産 66000 −35.2
果たして底を打ったのだろうか。GMの新車販売は、前年同月比51%減だった2月に比べ3月は43%減に。フォード・モーターも同47%減から39%減になるなど、上位5社は前月よりも改善している。 コメントを引用しておきたい クライスラーのジム・プレス社長 「事前予想より良く、驚いた。(米市場は)底を打ったのかもしれない」 GMの販売担当幹部 「前向きな兆候。底にたどりつきつつある」 日系メーカー 「改善と言ってもわずか。底打ちを実感するには時間が必要」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1、3月米新車販売34%減 マイナス幅3カ月ぶり縮小 2009年4月2日9時28分 朝日新聞
3月の米新車販売台数 GM 156000 −42.5 トヨタ 132000 −36.6 フォード 131000 −38.5 クライスラー 101000 −36.9 ホンダ 88000 −33.7 日産 66000 −35.2
【ニューヨーク=山川一基】米調査会社オートデータが1日発表した3月の米国での新車販売は計約85万8千台で、1営業日当たりの販売台数が前年同月より34%減った。年換算では986万台。3カ月ぶりにマイナス幅が縮小したが、依然として歴史的な低水準が続く。 1営業日当たりの月間販売台数が前年同月を割るのは07年6月以来22カ月連続。年換算では、26年半ぶりに1千万台を割った1月から3カ月連続で1千万台を下回った。ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの再建計画は年1千万台超が前提だ。 ただGMの新車販売は、前年同月比51%減だった2月に比べ3月は43%減に。フォード・モーターも同47%減から39%減になるなど、上位5社は前月よりも改善した。 クライスラーのジム・プレス社長は「事前予想より良く、驚いた。(米市場は)底を打ったのかもしれない」と電話会見で述べた。GMの販売担当幹部も「前向きな兆候。底にたどりつきつつある」。一方で「改善と言ってもわずか。底打ちを実感するには時間が必要」(日系メーカー)との見方も根強い。 堅調なのが韓国系メーカー。現代自動車は前年同月比1%減にとどまり、起亜自動車は3%増だった。現代は失業者向けの支払い保証プログラムが人気だ。ローンで新車を購入した客が1年以内に失業した場合、追加支払いなしに車を返却できる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2、3月の米新車販売台数、販売奨励策が奏功し予想上回る 2009年4月4日 日経 シカゴ(ダウ・ジョーンズ)米国の新車販売台数は3月も前年同月比で大幅に減少した。しかしメーカー各社が新たな販売奨励策を打ち出したことが奏功し、販売台数を最後の週に押し上げたため、事前の市場予想は上回った。もっとも、長期にわたって低迷している自動車市場が底を打ったかどうかについて、メーカー幹部の見方は分かれている。 米調査会社オートデータが1日発表した統計によると、業界全体の新車販売台数は季節調整済み・年率換算(SAAR)で986万台となり、アナリスト予想および2月の912万台を上回った。また、上位5社の乗用車および軽トラックの3月の販売台数は、いずれも前年同月比の減少率が2月と比べ、縮小した。 業界幹部の中では、ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)の幹部らが先行きについて最も楽観的だった。GMの3月の新車販売台数は前年同月比45%減少したものの、前月比ベースでは改善が見られた。 GMの販売アナリスト、マイク・ディジョバンニ氏は電話会見で「全体のSAARの数字にやや安定が見られる」と指摘。「明るくなる最初の兆しだ」と述べた。 トヨタ自動車(NYSE:TM)の幹部からも同様な発言が聞かれた。トヨタの3月の新車販売台数は前年同月比39%の減少となったが、グループ副社長のボブ・カーター氏は電話会見で「市場にやや楽観ムードが戻りつつあるのを目にしている」と述べた。 一方、フォード・モーター(NYSE:F)の幹部らは、底入れと呼ぶには時期尚早とし、より慎重な姿勢を見せた。その一方で、需要改善が向こう3カ月程度で見られる可能性を経済指標が示唆しているとも指摘した。フォードの3月の新車販売台数は41%減少した。 自動車メーカー各社によると、新たな販売奨励策を導入したことで3月最終週に販売が活気づいた。これがなければ、3月の数字ははるかに弱かったという。自動車購入サイト、エドマンズ・ドットコムによると、3月は1台当たりの販売奨励金の平均が30.1%増加し、過去最高の3169ドルとなった。 GMの北米販売担当トップ、マーク・ラネーブ氏は、従来の割引きと販売奨励金の効果は通常よりも小さく、企業を革新へと駆り立てていると強調した。ラネーブ氏は、業界の新車販売台数は通常、2月から3月の間に21%増加すると述べ、実際、今年に入ってから23%の増加になっていると指摘した。何らかの逸脱があれば、それは「従来の季節パターンが途切れ、消費者が完全におびえ上がっていることを意味していただろう」と述べた。 GMは60日の猶予期間に新たな事業再編計画を策定し労働組合および債権者からの譲歩を確保するか、オバマ政権によって破たんに追いやられるかの選択に直面している。ラネーブ氏は、3月の新車販売台数の数字は、同社が期限までに条件を満たす能力とは何ら関係ないと述べた。
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