2009年02月28日(土) |
大手銀19行の不良資産は |
報道 1、米当局、大手銀19行の資産査定を開始 資本不足なら予防注入 2009年2月26日 日経 2、米金融当局:大手銀の厳格な資産査定へ 新資金注入を検討 2009年2月26日 毎日 3、米で金融機関にストレス・テスト、経済深刻化へ耐久力検証 2009年2月26日 読売新聞 4、米シティ:18年ぶり株価1ドル台 国有化を懸念 毎日新聞 2009年2月21日
米財務省、米連邦準備理事会(FRB)など金融監督当局は25日、米大手銀行19行を対象に資産査定を開始したと発表した。今後2年間の経済環境が極めて悪化した場合も想定。資産内容がどの程度劣化するかを4月末までに査定し、潜在的な損失を個別行ごとに確定するという。
検査は、資産規模が1000億ドル超(10兆円)の大手金融機関19行を対象に実施する。国内総生産(GDP)の実質伸び率を2009年がマイナス3.3%、10年年がプラス0.5%、失業率が09年8.9%、10年が10.3%になると想定し、厳しい経済情勢でも、十分な融資が出来る水準の自己資本を求めるものだ。果たしてこの検査で、不良資産の合計を公表するのだろうか。今までの報道を踏まえれば、この19行で200兆円前後の不良資産を抱えているのではないだろうか。
米政府は2010年度の失業率が10%を超えることを認めたようなものである。2月7日の金融危機関連情報の資料に加筆したい 2007年12月末の失業者 893万人 2008年1月〜2009年1月までの失業者 360万人 1253万人 ・・失業率7.6% 2010年までの失業者 445万人 1698万人 ・・失業率10.3%
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1、米当局、大手銀19行の資産査定を開始 資本不足なら予防注入 2009年2月26日 日経 【ワシントン=米山雄介】米財務省、米連邦準備理事会(FRB)など金融監督当局は25日、米大手銀行19行を対象に資産査定を開始したと発表した。今後2年間の経済環境が極めて悪化した場合も想定。資産内容がどの程度劣化するかを4月末までに査定し、潜在的な損失を個別行ごとに確定する。資本不足が判明し、自力増資が困難な場合は公的資金による資本注入に踏み切る。 大手米銀の資産査定は、ガイトナー米財務長官が10日に発表した包括的な金融安定化策の柱の1つ。条件や運用を見直した新しい公的資金注入の枠組みも同時に始動。米金融安定化はオバマ新政権の下で新たな段階に入った。
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2、米金融当局:大手銀の厳格な資産査定へ 新資金注入を検討 2009年2月26日 毎日 【ワシントン斉藤信宏】米財務省や米連邦準備制度理事会(FRB)など米金融監督当局は25日、大手金融機関を対象にした厳格な資産査定を開始すると発表した。査定の結果、資本増強が必要と判明すれば、新たな公的資金の資本注入を検討する。 米財務省によると、資産査定の対象となるのは、シティグループやバンク・オブ・アメリカなど資産規模が1000億ドル(約9兆7000億円)超の計19金融機関。米景気の一層の悪化にも耐えられる十分な資本を確保しているかについて、09年の失業率を8.9%、10年を10.3%との想定で審査する。オバマ米政権は4月末までのこの査定を通じて金融機関の経営、財務内容の透明性を高め、追加の資本注入への国民の理解を得たい考えだ。 また、バーナンキFRB議長は25日、米下院金融サービス委員会の公聴会で証言し、シティに対する国有化懸念が市場に広がっていることについて「国有化の計画はない」と改めて明確に否定した。その上で「国が銀行の普通株を持つとしても過半数を保有することはないだろう」と述べ、普通株取得の可能性はあるとの見方を示した。シティについては、米政府が最大40%の普通株を取得する方向で詰めの協議が続いている。 バーナンキ議長は「銀行の国有化は望んでいないし、その必要もない」と述べて、市場で広がっている銀行国有化の不安を「的外れな議論」と否定した。その一方で「資本注入することで銀行の貸し出し余力が増加し、貸し渋りなどを防げる」と資本注入の効果を強調。「国民全体を守るためには銀行を守らなければならない」と銀行支援への理解を求めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3、米で金融機関にストレス・テスト、経済深刻化へ耐久力検証 2009年2月26日11時17分 読売新聞
【ワシントン=矢田俊彦】米財務省や米連邦準備制度理事会(FRB)などは25日、大手金融機関に対し、経済がさらに悪化した場合に財務がどこまで耐えられるかを調べる検査(ストレス・テスト)を開始したと発表した。 厳しい資産査定の結果、資本不足となった金融機関には、市場からの資本調達を促すが、できない場合は、政府が資本を注入する。注入は、普通株に転換可能な優先株の形態で行い、経営への政府の関与を強める。 検査は、資産規模が1000億ドル超の大手金融機関19行を対象に実施する。国内総生産(GDP)の実質伸び率を2009年がマイナス3・3%、10年がプラス0・5%、失業率が09年8・9%、10年が10・3%になると想定し、厳しい経済情勢でも、十分な融資が出来る水準の自己資本を求める。 検査は4月末までに終了し、資本不足となった金融機関には、6か月の自力での資本調達の期間を与えるが、資本不足が解消されない場合は、公的資金を注入する。 オバマ大統領は24日の施政方針演説で、「(金融安定化の)計画には、かなりの政府資金が必要で、恐らくすでに確保した予算を上回る額となる」と述べ、公的資金を大規模に活用する意向を示している。
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4、米シティ:18年ぶり株価1ドル台 国有化を懸念 毎日新聞 2009年2月21日 【ワシントン斉藤信宏】20日のニューヨーク株式市場で米金融大手シティグループの株価が急落し、一時、前日終値比36%安の1.61ドルまで値下がりした。シティ株が1ドル台をつけたのは91年1月以来約18年ぶり。終値でも22%安の1.95ドルとなり、07年2月の50ドル台半ばの水準から約96%の下落となった。バンク・オブ・アメリカも、一時2ドル台まで値を下げた。 20日の米株価は、大手銀行国有化への懸念が強まったことなどから金融株が主導する形で急落、ダウ工業株30種平均は、一時、216.48ドル安の7249.47ドルまで下落した。 銀行国有化の観測は、米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長が19日、「いくつかの銀行を一時的に国有化する必要が出てくるかもしれない」と述べたと伝えられたことや上院のドッド銀行住宅都市委員長の「(国有化)せざるを得ない可能性を懸念している」との発言が20日、報道されたことから、市場を駆け巡った。 事態を重く見たホワイトハウスのギブス報道官は「オバマ政権は民間による銀行経営を正しい方法だと強く信じている」と述べ、国有化観測を否定。発言を受けてダウ平均は下げ幅を縮小し、終値は100.28ドル安の7365.67ドルとなり、バンカメも4%安の3・79ドルまで回復して取引を終えた。ただ、シティ株の戻りは鈍く、金融システム不安がくすぶる中、国有化への市場の懸念が根強いことをうかがわせた。シティにはこれまでに、公的資本450億ドル(約4兆2000億円)が注入されており、追加注入を受ければ、国有化に追い込まれる可能性が出てくるためだ。 【ことば】シティグループ 米ニューヨーク市に本社を置く世界最大級の総合金融グループ。98年にシティコープ(銀行)とトラベラーズ・グループ(証券・保険)の統合で誕生。中核銀行のシティバンクを筆頭にカード、証券などの事業を100カ国以上で展開してきたが、相乗効果は十分上がらず、05年に旧トラベラーズの生命保険部門を売却。今回の金融危機による巨額の損失で経営危機に直面している。 毎日新聞 2009年2月21日 11時21分(最終更新 2月21日 13時06分)
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