2009年03月01日(日) |
GM純損失3兆円、4年連続の赤字 |
報道 1、GM純損失3兆円、4年連続赤字 リストラも焼け石に水 2009年2月26日 朝日新聞 2、 GMのXデーの具体的な指摘 2008年11月16日米国発 金融危機関連情報から
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー GMに資本金はという質問に対してベストアンサーに選ばれた回答は次の通りである。 GMの資本金は、0億4千3百万ドルです(今年3月末現在)。 ここに出ています http://finance.yahoo.com/q/bs?s=GM 最近の為替レートで換算すれば、ざっと1000億円になりますね。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これを頭に置いてGMは2年連続の赤字を見てみよう 07年12月 387億3200万ドル(約3兆8千億円) 08年12月 308億6千万ドル(約3兆円)
資料2の通り7年12月時点で「債務超過6兆円、社債発行残高28兆円」 である。今回の赤字で債務超過が9兆円になる。こんな会社を再建できるわけが無い。GMは昨年12月、急激な減収などで資金繰りに行き詰まり、米政府から134億ドル(約1兆3千億円)の「つなぎ融資」を受けて破綻(はたん)を免れた。融資は全額受け取った。 しかし、資金繰りが一段と悪化したため、今月17日に最大166億ドル(約1兆6千億円)の追加融資を要請している。米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は「仮に追加融資を受けられたとしても、今年から来年にかけてGMとクライスラーが破綻するリスクは高いままだ」と指摘する。いつの時点かGMとクライスラーは破綻すると思っている一人である。
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1、GM:08年12月期決算純損失3兆円、4年連続赤字 リストラも焼け石に水08年12月期決算 2009年2月26日 朝日新聞 【ニューヨーク=山川一基、丸石伸一】米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)が26日発表した08年12月期決算は、純損失が308億6千万ドル(約3兆円)と、通期ベースで4年連続の赤字となった。業績悪化に歯止めをかけられず、経営危機脱出の兆しは見えない。 過去最大だった前期の赤字387億3200万ドル(約3兆8千億円)には及ばなかったものの、売上高が前期比17%減の1489億7900万ドル(約14兆6千億円)と一段と落ち込んだ。 前期は業績予想の悪化に伴い、将来還付されると見込んであらかじめ積んでいた繰り延べ税金資産を取り崩した影響が大きかったが、今期は本業の悪化に伴う巨額赤字で、業績不振は深刻だ。大規模な人員削減などを繰り返してきたが、リストラによる収益改善効果を上回る規模で売り上げが減ったのが響いた。 同時に発表した08年10〜12月期決算も、売上高が前年同期比34%減の307億7800万ドル(約3兆円)、純損益は95億9600万ドル(約9400億円)の赤字だった。四半期ベースでの赤字は6期連続で、1年半も赤字から抜け出せない。 GMは昨年12月、急激な減収などで資金繰りに行き詰まり、米政府から134億ドル(約1兆3千億円)の「つなぎ融資」を受けて破綻(はたん)を免れた。融資は今月中に全額受け取った。 だが、資金繰りが一段と悪化したため、今月17日に最大166億ドル(約1兆6千億円)の追加融資を要請。購入した部品や賃金の支払いなどで新たに三月中に20億ドル(約1960億円)、4月中に26億ドル(約2540億円)が必要という。資金調達にめどがつかなければ経営破綻は免れない。 政府支援だけで延命されているGMの行方を左右するのは、融資の条件となっている経営再建計画の策定だ。3月末までに計画を最終決定するよう政府に求められている。労働組合や債権者らの譲歩を引き出し、計画の実行で再生できると判断されなければ、政府の融資は引き揚げられる。 GMは労組などと交渉を進め、政府が求めるリストラの実現を目指している。退職者向け医療保険の負担では、全米自動車労組(UAW)が運営する基金に対して200億ドル(約1兆9600億円)を拠出することになっていたが、負担額を半減し、半分を株式でおさめるよう大詰めの交渉に入った。また、無担保債務を3月末までに3分の1に圧縮するため、債務を株式に転換する交渉を債権者と続けている。 しかし、UAWも債権者も、値動きが不安定なGM株の受け取りに難色を示している模様だ。 これに対し、GMや米政府は、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の申請などをちらつかせながら、労組や債権者に妥協を迫ろうとしているようだ。破産法11条で処理すれば債務関係が整理され、労務費の削減も容易になるからだ。米紙などは「政府関係者は、破綻処理することを選択肢として真剣に検討している」と報じている。 政府が追加融資に応じるかどうかについては、米アナリストらの間でも見方が分かれている。「政府はいったんGMとクライスラーを倒産させないと判断した以上、追加融資にある程度応じるはずだ」との声がある一方、「政府はまだ全面的な支援を約束したわけではない」と支援打ち切りの可能性を指摘する声も出ている。 交渉を成立させ、政府から一時的に追加融資を受けても、自動車市場が復活するには時間がかかる見通しだ。 GMは17日発表した再建策で、コスト削減の結果、米自動車市場の規模が年1150万〜1200万台になれば収益が見込めるとした。しかし1月の販売実績を年換算すると09年の米市場は1千万台を切る。しかもGMは中核4ブランド以外の撤退・縮小を打ち出しており、シェア低下は確実。販売台数がさらに急激に落ち込む可能性もある。 米大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)アナリストのロバート・シュルツ氏は「仮に追加融資を受けられたとしても、今年から来年にかけてGMとクライスラーが破綻するリスクは高いままだ」と指摘する。「自動車需要の動向は非常に不透明で、先行きリスクは多い」と、政府が支え続けられなくなる恐れもあるとみている。
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2、GMのXデーの具体的な指摘 2008年11月16日米国発 金融危機関連情報から 資料 1、2500億円の赤字GM関連金融、7−9月 共同通信 2、GM、2500億円赤字 7〜9月期、売上高13%減(再掲) 朝日 3、GM株大暴落…たった3ドルに 62年ぶり安値 産経 4、GM救済実現でも拭い切れない “自動車業界Xデー”の可能性 2008年11月11日ダイヤモンド社
昨日の記憶に基づく記述を以下の通り訂正。( )内が昨日の記述 「債務超過6兆円、社債発行残高28兆円(25兆円)のGMがトヨタ「無借金・純資産約7兆3000億円(7兆円)・配当収入4400億円(4200億円)・金融収支プラス4200億円・営業利益1兆1380億円(1兆円)」と同じ市場で勝てるわけがない。GM・クライスラーは、金融危機による自動車販売の激減が引き金になってXデーを迎えることは必至なのだろう」 2ヵ月ほど前GMの債務超過6兆円・社債発行残高28兆円の数字を見たとき、もはやトヨタ・ホンダが参画する同じ市場でGMが生き残ることは不可能と思った。 資料1・2のとおり7−9月の3ヵ月でGM・GM関連金融で5000億円の赤字となっている。自動車の販売が大幅に落ち込んだのは9月である。10−12の決算は更に悪化することは必至である。 知っている人も多いが、ダイヤモンド社2008年10月09日に 「株価は暴落!本社ビル売却も検討? GM破綻リスク95%の深刻」 http://diamond.jp/series/analysis/10040/ と題するリポートを発表している。 資料4にこんな一説がある。 「一部専門家は、『すでにGMは、その命脈を政府に委ねる存在になっている』」と指摘しており、今後はすべてオバマ新政権次第なのである。GMの1−9月赤字額は212億ドル(2兆1200億円)である。こんな企業に公的資金を更につぎ込むことが出来るだろうか。米市場関係者のなかには、「オバマ政権の出方にもよるが、最悪の“Xデー”がいつ訪れても驚かない」と指摘する専門家さえいるのである。
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