2009年02月26日(木) |
バーナンキFRB議長の証言をどこまで信用できる |
1、バーナンキFRB議長の議会証言要旨 2009年 02月 25日 08:18 JST 2、FRBの資産残高は2 兆3100億ドルに増加 http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200812200070a.nwc
FRBの直近の資産残高は分からない。報道2によると、2008年12月18日資産残高は2兆3100ドル(231兆円)である。過去1年間で1兆4000億ドル(140兆円)増加した。金融危機以降ドル札を140兆円印刷して、民間の証券(融資を含む)を買い取ったのである。
2009年02月24日、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は、半期に一度の金融政策・経済報告に関する証言を行っている。証言の項目は以下の通りであるが、どこまで信用できるのか・・・という視点で読まなければならないと思う。
1、銀行はゾンビではない 2、銀行に対するストレス試験 3、FRBによる米国債買い入れの可能性 4、米国債の需要 5、銀行資本・ストレス試験 6、銀行のリスク・資本水準 7、経済見通し 8、インフレと金利
バーナンキ議長の経済見通しは次の通り抽象的だ。 「政府や議会、FRBの措置により金融安定がある程度回復すれば、その場合のみ現在の景気後退が2009年に終了し、10年は回復の年となるとの合理的な見通しが成り立つと考える」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1、バーナンキFRB議長の議会証言要旨 2009年 02月 25日 08:18 JST [ワシントン 24日 ロイター] バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が24日、上院銀行委員会で行った半期に一度の金融政策・経済報告に関する証言内容は以下の通り。
1、 <銀行はゾンビではない> どの銀行についてもゾンビという表現は適切ではない。すべての銀行が重要なフランチャイズバリューを有していると考える。貸し出しを行い、活動し、国際的な業務を行っている。(ゾンビというのは)正確な表現だとは思わない。わたしが指摘したいのは、こうした銀行に資本注入しても、傍観して好きなようにさせるつもりはないということだ。リスクを取ったり非効率なやり方を続けたりすることを許さない。銀行が収益性を回復するために必要な思い切った措置を取るよう、民間の株主と共に厳しく対処していく。それが最終的に民間投資家にプラスになる。
2、 <銀行に対するストレス試験> ストレス試験の結果は合格か失格かではない。国内のクレジット需要を満たすために銀行に必要な資本の規模だ。銀行と共同で取り組む上で、われわれは銀行の過半数を保有する必要はない。非常に強固な監督制度が存在する。リストラに向けて必要なことは何でも行うよう促す場合も、不良資産を分離し収益性を高めるためにあらゆる措置を取るよう求める場合も、銀行と共に取り組むことが可能だ。管理下に置く必要はない。
3、 <FRBによる米国債買い入れの可能性> われわれの目的は、あらゆる目的のための借り入れが可能となるように民間のクレジット市場の機能を改善することだ。民間市場の機能改善や金利引き下げに最適だと判断すれば、米国債を買い入れる用意があり、この選択肢をオープンにしておきたい。現在、ほかにいくつかのプログラムが進行している。ひとつは政府系住宅金融機関(GSE)が発行・保証する住宅ローン担保証券(MBS)や機関債の買い入れであり、もうひとつは予定されているターム物資産担保証券ローンファシリティー(TALF)の拡充だ。われわれはこの(国債買い入れの)選択肢も引き続きオープンにしておくが、民間市場の問題に対処する上でこれ以外の方法に注目している。
4、 <米国債の需要> 少なくとも今のところはドルも米国債も依然として世界中で魅力があるようだ。米国債には多大な需要がある。しかしながら、われわれは数兆ドルの負債を永久に抱えていくことはできない。この危機から抜け出し回復局面に入った時点で、財政状況を管理し赤字を持続可能な水準へ引き下げることが極めて重要になる。今のところは米国債に対する外国の需要はおう盛だ。しかし(財政状況を)管理できなければ、いずれ信頼を失うことになる。
5、 <銀行資本・ストレス試験> 大手金融機関はすべて現行の規制水準を満たしており、資本は十分にある。ストレス試験を実施する目的は、向こう1年間で見込まれる弱い経済状況の下だけでなく、今後状態が予想以上に悪化した場合でも、資本が十分であることを確実することにある。さらに、資本の質も良好であるべきで、ほかならぬ普通株が資本の十分な部分を占めることが望まれる。 ストレス試験の目的とは、現在の予想以上に経済状況が悪化した場合でも、金融機関が貸し出しを行い経済を支援するために、追加資本がどの程度必要になるのか、またどのような種類の資本が必要になるのかを判断することである。
6、 <銀行のリスク・資本水準> われわれは、リスクが何であるかを判別するのに一段と積極的であるべき。そのためにストレス試験を実施し、個別資産への資本割り当てには慎重となる必要がある。資本割り当て時にリスク特性で不足が認められる資産は確実に存在した。バランスシート外のエクスポージャーなど他の事柄も査定する必要がある。 7、 <経済見通し> 経済活動の見通しには大幅な不透明性が存在し、全般的には下振れリスクが上振れリスクをおそらく上回ると考える。(見通しに影響する)ひとつのリスクは世界的な景気鈍化から生じる。これは米輸出や金融状況に予想以上の悪影響を及ぼす可能性がある。もうひとつのリスクは、経済と金融の状況の弱まりが相互に影響を及ぼす、いわゆる負の連鎖がもたらす破壊的な力から生じる。この負の連鎖を絶つには、金融機関や金融市場の安定化に向けた政府の強力な措置で財政出動による刺激策を引き続き補完することが不可欠だ。政府や議会、FRBの措置により金融安定がある程度回復すれば、その場合のみ現在の景気後退が2009年に終了し、10年は回復の年となるとの合理的な見通しが成り立つと考える。
8、 <インフレと金利> 前回の金融政策報告を提出した時点では、FRBはインフレの高進と失業率の上昇の双方に直面していた。しかしその後、インフレ圧力は大幅に和らいだ一方、失業率の上昇は加速し金融状況は悪化した。 こうした動向を踏まえ、FRBは経済活動をてこ入れし、金融市場の機能を改善するため、あらゆる利用可能な手段を用いることを約束する。当面異例に低い水準のフェデラルファンド(FF)金利が経済状況により正当化される可能性が高いと、連邦公開市場委員会(FOMC)は予想する。 原文参照番号[nN23260113](3000Xtraをご利用の場合、配信後24時間以上経過した記事でも380日以内であれば[ID:nN23260113]でご覧になれます。なお、契約の内容によっては、原文がご覧いただけない場合もあります)
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2、米連銀貸し出しは1日平均1432.1億ドルに減少、FRB資産残高も減少=FRB 2009年 02月 13日 07:20 JST [ニューヨーク 12日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)が12日発表したデータによると、11日までの1週間の連銀貸し出しは1日平均1432億1000万ドルで、前週の1536億9000万ドルから減少した。 FRBの資産残高は11日時点で1兆8270億ドルで、4日時点の1兆8340億ドルから減少した。 商業銀行向けのプライマリー貸し出しは1日平均645億7000万ドル。前週の674億3000万ドルから減少した。 CPFF(コマーシャルペーパー・ファンディング・ファシリティー)によるポートフォリオ保有は、ネットで2512億1000万ドルだった。4日時点の2586億6000万ドルから減少した。 原文参照番号[nNYE000505](3000Xtraをご利用の場合、配信後24時間以上経過した記事でも380日以内であれば[ID:nNYE000505]でご覧になれます。なお、契約の内容によっては、原文がご覧いただけない場合もあります) © Copyright Thomson Reuters 2008. All rights reserved. ロイターが事前に書面により承認した場合を除き、ロイター・コンテンツを再発行や再配布すること(キャッシュ、フレームまたは類似の方法による場合を含む)は、明示的に禁止されています。Reutersおよび地球をデザインしたマークは、登録商標であり、全世界のロイター・グループの商標となっています ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3、FRBの資産残高は2兆3100億ドルと増加 2008/12/20 http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200812200070a.nwc
FRB(米連邦準備制度理事会)の資産が17日終了週に490億ドル(約4兆3683億円)増加したことが、FRBが18日公表した週間の貸借対照表報告で分かった。FRBの資産残高は2兆3100億ドルと、過去1年間で1兆4000億ドル増加した。FOMC(米連邦公開市場委員会)は今週、金融政策の軸足を金利からバランシスートに移す方針を示す。
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