米国発 金融危機関連情報

2009年02月19日(木) 米国の過剰消費文化の崩壊

報道
1、米景気対策法が成立、史上最大規模の7870億ドル
                 2月18日8時32分配信 読売新聞
2、米景気対策法成立 オバマ大統領署名 
                 2月18日21時11分配信 産経新聞
3、アメリカの家庭内借金事情をグラフ化してみる
          http://www.garbagenews.net/archives/276478.html


資料3のアメリカの家庭内借金の概要は以下である。
(ここでは1ドル100円とする)
住宅ローン       約  10.5兆ドル
クレッジットカードローン約  2.5兆ドル
その他         約  1.3兆ドル
 合計          14.3兆ドル (1430兆円)

上記の家庭内借金はこの10年間で2.3倍以上になったのである。1999年は
620兆円の借金しかなかったのである。ここ10年間の米国のGDPの上昇は庶民の借金810兆円(1430兆円―620兆円)による消費に支えられて来たのである。この悪しき消費バブルが崩壊したのだから、日本同様GDPが大幅に落ち込むことだろう。

 よって、オバマ米大統領が就任早々纏め上げた7870億ドル(約72兆円)の景気対策法で、米国の消費バブルの崩壊を防ぐことは出来ないと思う。オバマ大統領は署名式で、「景気回復に向けた最初の一歩だ。しかし、回復への道は一筋縄ではいかない」と述べ、景気回復には時間がかかるという点を強調している。

今回成立した法案の中身は次の通りだ。
全体の36%の26兆円が減税。
全体の64%の46兆円が高速道路網整備以来の規模というインフラ投資、代替エネルギー・環境エネルギー投資、低所得者向け公的医療保険の助成拡充、過去最大の教育関連投資など歳出が占める。

 米国民が抱えている1430兆円の借金からみれば、46兆円の公共投資はさほど大きな数字ではないと思う。それより今回の26兆円の減税によって、米国の財政赤字更に増加することになる。世界経済の関心のある人は、FRBの資産残高(ドル札発行残高)と国債の発行残高の推移に注目していかなければならない。
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1、米景気対策法が成立、史上最大規模の7870億ドル
2月18日8時32分配信 読売新聞

 【ワシントン=岡田章裕】オバマ米大統領は17日、西部コロラド州のデンバーで、7870億ドル(約72兆円)の景気対策法に署名し、同法が成立した。

 公共投資と減税を柱とし、2年間で350万人の雇用創出を目指す米国史上で最大規模の景気対策となる。オバマ大統領は、目標通りに就任1か月で法案成立にこぎつけたことで、景気回復に向けた今後の政策運営も加速させたい考えだ。

 オバマ大統領は署名式で、「景気回復に向けた最初の一歩だ。しかし、回復への道は一筋縄ではいかない」と述べ、景気回復には時間がかかるという点を強調した。

 9月末までに1850億ドル、2010財政年度(09年10月〜10年9月)に3990億ドルと約1年半で4分の3を支出する予定で効果が出るには、時間がかかるとみられるためだ。

 署名式では、太陽光発電の経営者がスピーチして全米規模での雇用創出効果やグリーン・ニューディールをたたえる演出も行った。

 また、オバマ大統領は17日、カナダ放送協会のインタビューで、景気対策法に盛り込まれた「バイ・アメリカン(アメリカ製品を買う)」条項について「(自国の景気回復を優先して)近隣の国を窮乏させるような政策には頼らないと確約する」と述べ、保護主義に走らない考えを強調した。

最終更新:2月18日11時10分

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2、米景気対策法成立 オバマ大統領署名 
2月18日21時11分配信 産経新聞

 【ワシントン=渡辺浩生】オバマ大統領は17日、遊説先のデンバー(コロラド州)で総額7870億ドルの景気対策法案に署名、同法案は成立した。勤労世帯向け減税からインフラ整備、教育、医療、環境エネルギー投資まで広範囲な支出を盛り込んだ過去最大規模の景気対策で、350万人の雇用創出を目指す。

 オバマ大統領は「今日は米国の経済的苦境の終わりを印すものではないが、終わりの始まりを印すものだ」と述べ、景気対策が経済危機克服の唯一の処方箋(せん)ではないと強調。住宅対策や金融安定化、過去最悪の財政赤字など山積する課題に取り組む考えを改めて強調した。

 景気後退が始まった2007年12月以降、約360万人の雇用が失われた厳しい経済環境の中、対策は雇用の創出・維持を狙うとともに、中長期的な成長基盤の整備を目指す。

 全体の36%が減税措置で、全勤労世帯の95%が税還付を受ける。残りは1950年代の高速道路網整備以来の規模というインフラ投資、代替エネルギー生産を3年間で倍増させる環境エネルギー投資、低所得者向け公的医療保険の助成拡充、過去最大の教育関連投資など歳出が占める。

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3、アメリカの家庭内借金事情をグラフ化してみる
http://www.garbagenews.net/archives/276478.html

住宅ローン         10.5兆ドル
クレッジットカードローン  2,5兆ドル
その他           1.3兆ドル
 合計           14.3兆ドル (1430兆円)


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石田ふたみ [MAIL]

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