2003年12月19日(金) |
ベートーベンの「第九」EUの国家に |
12月7日ベートーベンの弦楽四重奏曲の手書きの楽譜が競売にかけられ118万ポンド(約2億1900万円)で落札したことを書いた。 12月になると日本各地で第九「歓喜の歌」が演奏される。ベートーベンについては、私なりの想いがあるので機会をみて少々書きたいと思っている。 欧州連合(EU)首脳会議で、ベートーベン作曲「交響曲第九番」の最終楽章で歌われる「歓喜の歌」をEUの“国歌”とすることが欧州憲法案に盛り込まれることになった。これだけ世界で愛されている歓喜の歌がEUの“国歌”となるのだから素晴らしいことだ。 「歓喜の歌」は、ここで言うまでもなく 苦悩・苦難の闇えを突き破るという意味合いが込められている。「歓喜の歌」を欧州の“国歌”にというアイデアは、「オーストリアの政治家で欧州運動の創始者、クーデンホーフ・カレルギー氏が60年代に提案。70年代には既に『欧州の歌』」として歌われてきたという。歓喜の歌は、シラー(1759〜1805)の詩がベースだが実に格調の高い詩である。ここで最後の数行を引用したい。
兄弟たちよ、星の輝く天幕の彼方に 愛に満ちた父がいるに違いない
あなたたちはひざまづくのか、何百万の人々よ? おまえは、創造主を感じるか、世界よ?
彼を星の輝く天幕の彼方に探せ! 星の彼方に彼はいるに違いない
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