両親を仙台に招いた。
東北は初めてという両親のために 色々計画を練り、宿を取り、あちこち連れて回った。 ベタに松島は良かったらしいし 滝を見たり、ソバ食べたり、 米沢のいい感じの旅館に泊まったり。 濃霧がすごくて私が2回行って2回ともビタイチ見れなかった蔵王のお釜を 快晴の元、見ることができたのはラッキーだった。 彼らも喜んでいたし私も幸せだ。 この歳にしてようやく少しは親孝行ができたかと思う。
ところで 蔵王のあたりを散策している時 なにやら荒涼とした場所があった。 植物があまり生えず 赤い土や岩がゴロゴロしていて まるで地獄絵図のよう。
ふと道端を見ると 岩や石がたくさん積み上げてあった。 日本人はなぜかこういう場所にある石を 積み上げたがる。 これは「賽の河原」に由来していると思われる。
賽の河原地獄とは 子供が一生懸命積み上げた石を 鬼達がエイヤと崩し 石を積み上げる作業を延々と続けさせられる そんな地獄だったと記憶している。
ゴールが全く見えず 単純作業を繰り返し そしてその努力の報われない世界。
「も、もう少しで終わる・・。このデータをまとめたら終わりだ・・。」
「あ。これ追加で測定して?あと悪いんだけど指示した条件間違ってわ。これも再測定しといて。」
あ。仕事と一緒だ。
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