2005年10月13日(木)


彼女と二人でドライブ。
道中、ダムの横を通った折に
彼女が突然、

「ねぇねぇ。デムさ・・・」

と言った。
デム?
思いの外、唐突に訪れた
新しい日本語との出会い。

そんな言葉あったっけ。
私がこれまで生きてきた28年間の中で
着実に培ってきた言語に対する知識。
それらの中から検索をかけ
「デム」という2文字にヒットする単語を探した。

-検索条件に一致するデータは見つかりません-

なんてことだ。
私の知識にはない単語。
それを彼女は知っていて
日常会話に用いているとは。
いや。
でも。
もしかしたら
ひょっとしたら

「ダムって言おうとして噛んだ?」

「うん」

なんてことだ。
思いの外、唐突に突きつけられた
「私の彼女は天然」という事実。
2文字さえ噛むか。

「違うの。「でも、ダムって・・」って言おうとしたの!」

「でも」と「ダム」をたして「デム」か・・・。
あらゆる外来語を日本語化し、単語を略し
常に新しい言葉を作り出す若者達。
しかしながら、文章を略す試みは初めてだ。
それはもう言葉のカバーする
表現領域を軽く越えていると思う。
それはテレパシーとかの世界。

「それくらい分かるでしょー?」

にこやかに言う彼女。
彼女が私に要求している
男としての力量は
私が人間の域を越えなければ達成できない
厳しいものとなってきた。


そろそろ山ごもりが必要かと思う。



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日記才人