2005年07月14日(木)



私は朝が弱い。

テレビで以前見たことがあるけど
起きたい時間に自然と目覚めることの出来る人が
ごく少数だがいるらしい。
「明日は7時に起きよう」と眠れば
ちゃんと7時に目が覚めるのだそうだ。
なんて便利なんだろう。

「明日は7時に起きますよ!」と意気込み
5分置きに30分間も目覚ましが鳴るよう
バッチリセットしても、それでもなお
気が付けば昼だったりすることがある私から言えば
そんなのは有り得ない話だ。

とにかく朝は弱い。
実家で暮らしていた頃はまだよかった。
母親がちゃんと起こしてくれた。
私がどれだけ布団にしがみついても
母はカーテンをシャッっと開け
巧みに布団を奪い取り
私の身ぐるみを剥いでから
「エルボー!」と心底楽しそうに
私の上に全体重をかけて飛び乗った。
さすがの私でもそこまでされたら目が覚める。

また、犬を飼うようになってからは
母も楽をすることを覚え
「お兄ちゃん寝てるねー。お寝坊さんだねー。じゃぁ起こしてあげようネー。よしっ!いけっ!」と犬を私にけしかけた。
鼻の穴から耳の穴からぐりんぐりん舌をねじ込まれ
たまらず枕に突っ伏して顔を隠したら
まるで土を掘るかのように私の頭を犬は掘った。
「アイタタタタ!イテーよ!」
さすがの私も目が覚める。


それから10年の月日が流れ
私を起こすのは母でも犬でもなく彼女。
私を起こす手段はいくらでもある。
目覚めのキス。抱擁。
彼女にしかできない朝の目覚め。
そして彼女はおもむろに寝ている私の鼻をふさいだ。


zzzzzz。スピー。
・・・・・ンム。
・・・・??う・・・・・?
・・・・・・??ンイ・・・??
・・・ム、ムハァ!!!!・・ハァハァハァハァ・・・。


血走った目で蒼白になり、わりと息が乱れている私に向かって
彼女はにこやかにこう言った。

「おはよう♪」

うん。おはよう。
危うく違った意味で目覚めなくなるところだったよ。
母や犬の起こし方よりも更にスパルタ。
「起きないなら逝け」という潔いまでのメッセージ。


もう朝が弱いだなんて言ってられない。


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日記才人