天下無敵な過ごし方
ああ、今日も今日だねぇ。
ここんとこの円高のおかげで薔薇が安いのはありがたい
2002年01月03日(木) バトル

年末年始帰省して、昨日戻ってきた訳なのだが、
年々 正月らしい行事が少なくなってくる うちでは、
唯一ぶり蔵にお年玉をあげたことが 強いて言えば
「正月らしいこと」
だった。
あとは、昼間っから お酒を飲んでいたことだろうか。
金粉入りなんて 正月でないと お目にかかれないのだが、
それよりも あたくしが帰る前に父親が空けてしまった
金沢の地酒を飲みたかった・・・。

バトル1
ぶり蔵が 今夢中のベイブレード対戦を するのかと思っていたら、
“ピアノの部屋”(単にピアノが置いてあり、そこにしかCATVが置いてなくて、あたくしが寝る・食う以外ずーっといる部屋)と
25年以上呼ばれているところに、
多分、祖父か曾祖父のものであろう 碁盤と碁石が
で〜〜んと鎮座していた。
「なんじゃ ありゃ?」と 聞くと
ぶり蔵が「神の一手!」の一言。
「それは 『さらなる高みに!』?」と 更に尋ねると、
「おきちゃん、“ヒカルの碁”知ってるのぉ?」と
一種尊敬のまなざしを見せる ぶり蔵。
「いやいや おきちゃんは名前しか知らないんだけど、なぁなさんやら、謎美女さんやらが好きらしくて、それでしってるんだよ」と
そんな説明をしたところで、例え5歳に変身したとはいえ
まだまだ幼い子供の脳みそで 把握できる訳もなく、
そのまま 「そうかも」とだけ 言っておいた。
「ぶり、5歳に変身したら 囲碁ができるんだ?すごいねえ」と
言ったら、
ぶりパパが「五目並べだけだよ。しかも弱い」と暴露してくれた。
まぁ、そうだろうね。そうだろうよ。
ぶり蔵との対戦には暗黙のルール
0.すぐに勝ってはいけない。
1.3目並んだら 教えてあげる。
があるらしく、
あたくしがそれを守るのが心もとないと
察知した母親が、
「泣かせないように」と きつくルールを守ることを念押しした。
こちらとて、年末年始に泣かせて 姉に怒られるのは本意ではないので、
了承した。

やろうと五月蝿くせがむので、対局。
ぶり蔵には ぶりパパが付く。
一手ごとに「神の一手」だの「更なる高みに」だの叫んでは
パチパチ打っていく。
暫くすると、ぶりパパが「そこじゃ ダメだろう」とか「きちんと見なさい」とか
まるで星一徹張りのスパルタで、びしびしぶり蔵をしごく。
たかがゲームにそこまで・・・。五目並べの英才教育か?
もちろん、ぶり蔵は半べそ状態になる。
ちょうど付いていたTVのテレビショッピングに気を取られていたので、
ぶり蔵が 四三の手を打ったことに 気が付かなかった。
ぶり蔵は さっきまでの半べそを吹っ飛ばし、
嬉々として一手を打つ。

ぶり蔵の勝ち。

皆に勝ったことを知らせに走り回る。
なんとなく悔しかった。

その後、何度か対局し、結局は五分五分の結果だった。
付けっぱなしのテレビにさえ 気を取られなければ
統べて勝っていたのに!と 思うのは負け惜しみだろうか?

バトル2
帰省した日は チラチラと雪が降っていた。
駅まで迎えに来てくれた ぶり蔵は、
「明日、かまくら作りたいけど、どれぐらい積もるかなぁ」と
会ってそうそう 難問をぶちかます。
「どれぐらい積もるかわからんけど、30センチ積もれば作れるかもね。でもどのみち、あんたは雪掻きしなきゃだめだよ」と
親切に答えてあげると、
「10センチだったら 何が作れるかなぁ?」と
人の話を全然聞いてない。
「それでも 雪掻きしなきゃダメだよ」と
しつこく答えてあげると、
「それは お父さんやおきちゃんのしごとでしょう?僕まだ小さい」と
既に雪掻きを逃げる心得を知っている。
そうはいくか!
絶対に奴に雪掻きをさせてやる。と
固く心に誓う。
朝、起きると 5センチ程度しか積もってなかった。
が、それで納得するような ぶり蔵ではない。
外で遊ぼうとせがむので、
雪遊び用の格好がスタンバイすると、庭に出た。
雪合戦が 何の合図もないまま始まる。
それは あたくしが奇襲を掛けたらから。
「ずる〜い」という声は 無視して、
次から次へと 雪玉を投げ付ける。
敵も負けてはいない。
姉と兄を味方に付け、攻撃してくる。
姉からの攻撃が 執拗だったのは
日頃、あたくしに対する恨みつらみだろうか?
そこら辺は 追求しない方が 家庭平和の為にはいいかも。
ぶり蔵は すぐに木の影に隠れる。
こいつの将来がちと心配になった。

しばらくして 雪合戦にも飽きた。
少ない雪を掻き集めて、ぶり蔵の身長と同じぐらいの雪だるまを作る。
仕上げに、百日紅の実を目にし、バケツを被せた。
まずまずの愛嬌ぶりに 一同満足して 家に入った。

バトル3
は 明日。
ぶり蔵たちの家に行き、PS2で “ブラボーミュージック”。
果たして 結果は?


追記
ぶり蔵に あたくしの立場を聞いてみた。
「お母さんは おじいちゃんとおばあちゃんの子供、ぶり蔵は お父さんとお母さんの 子供。じゃあ、おきちゃんは?」との問いかけに
「おじいちゃんとお父さんの 子供」との答え。
・・・・・・・・。
そっか。
まだ わかんないんだね。5歳になっても。




これから やっと年賀状を作る。
松の内に届けば それでよしとする。
(こんなあたくしに きちんと 毎年元旦に 送ってくれる友人には 頭が下がる)


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