気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
日記を書く際、このエンピツの題名に「ひらがな」を打ち出すとパソコンの記憶に残っているぶんだけのタイトルが出ます。ときどき、○で始まる題名がないからと変な題名になるのはそのためです。 「も、申し訳ありません!」 ずぶぬれでロッジに入って来たのはパゼットだった。 「悪魔の身でありながら、私はどうやらあなたに魅了されたようです」 パゼットは深々と四人に頭を下げた。 「魅了されたって、セルヴェスに?」 ルイが尋ねるとパゼットは素直に頷いた。 「はい。剣に。でも、あまりに重くて温泉に落ちてしまいました」 「魅了って、でも......」 「ドラゴンは妖精の一種ともいうから、そういうこともあるかもしれん」 と、アニム。そういうアニムもまた妖精に近い人とも言われるエルフなのだが。 「変な人間に付きまとわれたことはあるが、魅了とまではないな......私は逆に人間に魅了されてばかりだったが」 しみじみとセルヴェスは言った。 「盗みに入ってしまったのも、本当に申し訳ありません」 パゼットはやはり深々と頭を下げる。 「それよりも魔族にすら気づくバルクに気取られないとはのう、お主、只の悪魔ではなかろうに」 「いやあ、昔から盗みだけはどういうわけか......あ、いやいやもうそこからは足を洗いましたから。魅了されている間はどうにもコントロールができなくなってしまって」 「ああ、もういいから。セルヴェスにはそういう性質もあるっていうのがわかったし」
草うららか
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