気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
はい、海草類の海苔ではないです。 それがわかれば今後同じようなことがあっても対応する事が出来る、とバルクは踏んだ。 「そろそろ、時間だ。また人間の食事が出来て良かった」 セルヴェスが光に包まれ、剣へと戻った。その瞬間、パゼットがその剣を奪い取った。 「おい、パゼット!」 「なんと、あやつ、もう理性を失うほど魅せられてる」 「理性を失う? なら」 ドアから逃げようとするパゼットをバルクは捕まえ、ルイはベランダから出てバケツで温泉を汲み上げて彼に浴びさせた。 「どお? あなたが作った温泉の効き目は?」 パゼットは剣を落として放心していたが、ややして我に返った。 「私は、なんという情けないことを」 それからしばらく彼は謝り通しだった。再び元に戻ったセルヴェスは苦笑いをしている。その表情も人間臭い。 「どうも、元の姿の私には魅力を感じないようだな」 「はい、そのようです。でも、剣を見るといてもたってもいられないのです。最初のうちは人様のものをじろじろ見るのも失礼だからしなかったのですが、目に入ったとたん......やはり、僕はダメな......」 「こんな効果抜群な温泉作っておいてダメなんかじゃないけれど、極端よね」 「用も済んだことだし、そろそろ出ようか? セルヴェスもこの姿のうちに」 「そうだな」 「そうして頂くと助かります」
草うららか
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