|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
八月? 明日から八月? 「すまんのう、わざわざ来てもらって」 「アニム様のお願いですもの。喜んでお受けします」 アニムが宿に戻って来た。彼は女性を一人連れて来ていた。 「待たせたのう。彼女にクイスマークの屋敷へ行ってもらおうと思ってのう」 「お久しぶりです、ヒーガル様、ヴェックス様、それと、リュレイミア様」 「ラナ!」 「ラナ、お久しぶり」 「ラナさん!」 三人は驚いた。 彼女こそ、長年ビアソーイダ城のメイドを勤めるラナだった。 「アニム、いつの間に、どうして」 「そもそも、小生らだけでは手に負えぬと思っておったのだ」 「でも、ラナが危険だわ」 「大丈夫ですよ、ヴェックス様。心配は無用です」 ラナはにっこり笑った。 「兄さま......」 「お前、知らなかったっけ? ラナは人間じゃない」 「精霊に近い種族なのです」 「何が気に入ってうちに何百年もいるんだかわかんねえけどな」 ラナはにっこりと笑っただけだった。
|