|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
なんかアノ天空な城の映画。 ある時、派手に転がったバルクを見てアニムとルイはかなり驚いた。バルクは我に返ったように立ち上がる。 「大丈夫、バルク?」 「身体の調子でも悪いのか?」 バルクはきょとんとして、それからばつの悪そうな顔をした。 「いや、ただ相手が強かっただけなんだ。よけきれなくて刺されちまった」 「バルク? まさか想像で斬られたのか?」 「ああ、まあ」 更にばつの悪い顔をするバルク。アニムはあきれつつ、それっきり何も聞かなかった。 「どんな相手を想像したの?」 「サミクラスとだ」 ルイはわけ分からず、そしてアニムは更にあきれてしまった。 「ねえ、アニム、サミクラスって誰?」 「千年も前の英雄だ。人類で最強とされた男のことだ」 それから二人はバルクのイメージトレーニングについて何も言わなくなった。バルクは毎晩それを続けている。宿で泊まる場合も、夜中に仕事(または酒を飲んだとき)以外の時はそれを行っていた。 船の旅は特に何事もなく終わった。何事もなく終わって良かった。船には逃げ場がない。無事に港に到着し、まずやることと言えば、肉料理を食べることだった。船旅イコール魚料理なのは昔からの決まり事らしい。とにかく船での食事は魚、魚介類である。ルイの、船旅が好きになれない理由の一つでもある。
|