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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
なんか一週間のうちにいろいろあったので、短いようで長かった感じがします。 その朝、漁に出る船はなかった。海の贄とされたあの漁師の魂を送るために海に花を流して、鐘をならした。 ごーん、ごーん 何度も何度も鐘が鳴る。鐘の方を見ると、なんと牛が鳴らしていた。 「牛!?」 彼女と虎は近寄ってみた。牛が頭突きをして鐘を鳴らしていたのだ。 「ん? ああ、もしかしてマレモンか?」 こちらに気づいた牛は頭突きを止めてふたりに近づいた。 「おいらはジフだ。同じチャーミグの弟子だ。そして、お嬢さんは旅仲間」 「どうしてわかったの?」 「だいたい想像がつくんだ。それにおいら、少しだけ考えていることがわかる。たとえば、お嬢さんは、また出発し損ねたって思っている」 「うん、その通りよ。じゃあ、私たちがここに来た理由も分かるわね」 「ああ、チャーミグが亡くなったんだな。チャーミグは少しばかり長生きした人だよ」 彼女の考えている事が少し読まれた。 「それで、マレモンはおいらたちで盛大な葬儀を行いたんだね」 と、虎の考えている事も少し読んだ。 「話はわかったよ。ドラゴン、フラワキンの合図がくるんだね。待っているよ」 と牛は言い、また鐘を突いた。 「まったく、人魚なんかに騙されるなよ」 「何か、知っているの?」 「おいらには人魚の心も読める。あいつら、人を誘って、興味あるそぶりを見せて、最終的に海に食わせるんだ」 牛はつまらなそうに言った。
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