|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
だったのが、だいぶ落ち着きました。悪くなった後は良い方向に、と考えて。 「人に呼ばれるとは思わなかったわ」 少女の姿をした神、子神。 「その子から離れなさい。その子は人の子。あなたの物じゃない」 「いやよ。この子が好きなの。離さない」 「あなたが離れないとその子は寝てばかりになる」 「嫌よ。私には関係ないもの」 「今の内ならまだ間に合う。でも、寝てばかりになるとその子はやがて死んでしまうの」 「そうなれば、私はその魂とずうっと一緒にいられる」 「あなたはそう。でもその子は大好きな両親に会えなくなる。その子にとって幸せじゃない」 彼女は淡々と神に伝える。 「それに、人の魂はその内消えてしまう。生まれ変わる為にね」 「......むう」 「それよりも、その子の成長を見て行く方がいいんじゃないかしら? その子の成長を見守るのも一興じゃない? 楽しいわよ、きっと」 「それはそうかも......」 「夜だけは自由になさい」 「わかった」 少女の姿をした子神はうなずいて消えた。 「ふう......」 ややして子供は目覚めた。 「あ、虎。お姉ちゃん、ただいま」 「おかえり」 「もう、大丈夫でしょう。もし、また眠る事があれば......近くにまたこの町に来ます」 「お願いします」 女将がお礼にと、夕食をごちそうしてくれた。かなり腕によりをかけたらしく、彼女と虎だけでは食べきれないので他の客にも振る舞った。 「ただし、夜だけは神のもの。それだけは覚えておいてください。必ず、夜は寝かせてください」 「わかりました」 その後、女将は仕事に戻った。そして彼女は虎に話す。 「子神でよかった。まだ口で騙せるもの」 「それでも、神を説得できるとは。やはり祝福されし者なのだな」 「違うわよ、マレモン。私は......」 彼女は、目の前の酒を飲み干した。 「神も悪魔も殺せる。そういう人なのよ」
|