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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
ん年ぶりに、歯医者に行ってきました。親知らずが悪さしてるかと思いきや、細菌による仕業でした。でも、抜いてしまってもいいらしい。 「じゃあ、マレモン、私少し寝るね」 「ああ、私も少し眠る」 彼女は宿の部屋で、虎は厩で少し休む事にした。と、言っても虎はやはりすっかり眠る事はなかった。だから、しっぽをつかまれた事にすぐ気づいた。 「誰だ、私の尾を掴むのは」 「わ、しゃべった。本物?」 子供のようだった。虎は体を起こすとくるりと子供の方を向いた。 「虎だ! 本物の虎だ!」 子供は男の子で、その場で固まった。 「恐れる事は無い、少年。何か用か?」 「うん。僕この宿の子供なんだ。ここは使ってない時は遊び場なんだけど」 「今は私が使っている。だからここは遊び場ではない」 虎はまた身を伏せた。 「僕と遊んで」 「断る」 虎には心配があった。決して自分はしないが、こんな子供といると端から見れば子供に襲いかかろうとしていると思われるからだ。 「遊ぼ」 子供は虎にのしかかった。耳を引っ張られ虎は頭を振った。今度はひげを引っ張ろうとするので顔を背けてしまう。 「遊ぼーよ」 「ならば、親の許可を取る事だ」 「許可?」 「平たく言えば、お前の母親と父親が良いと言えば、遊んでやってもいい」 相手が虎であれば親も許してくれるはずがない。子供は、分かったと言って厩を飛び出した。 ややして、子供は厩に戻って来た。 「虎が疲れていなければいいって」 「それは残念だ。私は疲れている」 「僕もここで寝ていい?」 返事を待たず子供は虎の腹を枕にして眠った。
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