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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
HPを手直したんだけど、携帯で見れないなと思っていたら、登録していたアドレスが間違っていた。確認したのに......。ともかく、これでトップページには行けるようになりました。あとは大きすぎて一画面に入りきれないのを半分にするだけだわ。 「だが、リースリーズ。お主は優しい奴のようだ」 「何言うんだ? アニム」 「小生が一番嫌な奴に変身しないからだ」 それが、ゼム=ワーケードということをバルクは知っている。表向きは商人だったが、裏では人身販売もする。エルフのような珍しいものも入る。アニムはその男に買われた。 「そうね。そんなのに変身すると逆上されると怖いから。それより効果的なのは、こっちよね」 彼女はまた姿を変えた。栗色の髪の少女。二人がよく知る顔だった。 「ルイ」 「悪魔の女の子ね。この子の特技は......」 恐ろしく強力な睡魔が彼らを襲う。 「この姿には攻撃できないでしょ? このやり方の方が好きなのよ」 彼女の姿が元に戻る。倒れ眠り込んだ二人に笑みをこぼした。 「大丈夫ですか? お二方?」 ウェズマーカーの執事が二人を揺すり起こす。 「......やられたのう」 「ああ、全くだ」 リースリーズはその後盗む物を盗んで屋敷から去った。 「大丈夫だったのか?」 「ええ、わたくしは地下で眠らされていただけですから」 執事も怪我らしいものはない。 「ウォンテッダーのお二方、申し訳ございません。わたくしがもっとしっかりしていたら......」 執事もあまり期待していなかった。先日ですでにウォンテッダーのほとんどはやられていたのだ。 「これは旦那様から、少しですが」 ウェズマーカーは奮闘してくれたウォンテッダーに少しばかりの労い金を用意していた。後にこの事は新聞に載り「妻との思い出はまだまだ作る」と言った。 宿に戻る。酒屋はまだ開いていた。深夜をすぎているので人は数えるほどだった。 「親父、ウィスキーのストレートで」 「果実酒のストレート、甘いので頼む」 カウンターに座るなり注文。 「珍しいな、お前が」 「お主こそ、ウィスキーなんか飲むとは思わんかった」 カウンターにグラスが置かれる。それを手に取るなり一気に飲み干した。ウィスキーにしても果実酒にしても喉が焼けるような気がした。 「親父、つまみ。サラミとクラッカー、チーズ付きで」 「ローストビーフサンド」 「あと、ビール」 「すまん、小生はジュースで」 注文の物が目の前に並ぶとアニムはずずっとジュースをすすった。 「まさか、記憶や経験がアダになるとはのう」 「ああ。そうだな」 バルクが一口、ビールを流し込む。 「だけど、あれはなんとかしねえとなんねえ。どうしたらいいんだ?」 「ど素人だ」 「は?」 「相手が人間ならいつかそれを乗り越えることは可能だ。お主のところの奴ら以外ならのう」 バルクが少し引きつる。しかし言い返さなかった。 「だが、ドラゴンの長だの妖精主だの魔王だの。到底乗り越える事は不可能だ。人間が足元におよぶものではない。だから、そんなものはもちろん、魔族も目にしたことがないウォンテッダーに託すしかないだろ」 「なるほどな。だけどよ、そんなんじゃリースリーズにも相手になんねえんじゃねえか?」 「ビギナーズラック、そういったものに掛けるしかないだろ」 「そんな奴、いるか?」 アニムはローストビーフサンドを口に入れるのを止めた。 「さあてのう」 ちょっと考えてから続ける。 「ともかく、そうでもせんとリースリーズを捕まえるはできんだろ」 そして、今度こそローストビーフサンドをほおばった。 リースリーズ序章、おわり
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