気まぐれ日記
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日記に書くことが……ない。 あ、先ほどとある方の日記にておじゃる丸の作者さんが亡くなったことを知りました。 「なんで?」という思いです。 今週のアニメ:辰馬〜! ああ、コジロウの声だったんだ。(聞いたことある声とわかりつつも、誰だかさっぱりだった。年か?)
船に乗って一週間後のこと、出来上がった俺の服を見て、感心したような表情でイザリアは言った。 「デザインはともかく、すごく丁寧ね」 デザインのことは余計だ。 「旅すんのに、ボタンとか多くつけられないの。無駄になっちまう。丁寧なのは手縫いだからだ。普通は割増料金だぜ」 昔の王族や貴族は純金のボタンを服に縫い付けておき、いざという時に換金したという。まあ、そんなこと思い出しても関係ないが。 「次は私のよね」 「ああ」 イザリアのワンピースも裁断は終えている。後はちまちまと縫うだけだ。 「ねぇ、明日、島に着くって」 「そうだったな」 船の上は日にちの感覚を忘れる。特に俺は昼間は甲板で縫い物をしていた。よく好奇の目で見られるのだが、慣れている。そして、よくほつれた服を持って来ては、「直せるか?」と聞かれる。 旅をしていると生地の痛みが早いのだが、服に金をかまけるウォンテッダーは少ない。 「どんな島?」 「さあ? 俺も初めてだよ。クレンムには行ったことはあるけど、フォーランズからクレンムという航路は初めてなんだ。島に村ある場合もあれば、無人島ってこともある」 三週間とも長い船旅となれば地面が恋しくなる。そんな客の要望に応えるのも、この乗客線のサービスだった。 「ふうん」 イザリアは何か考え込んでいるように見える。 「どうしたんだよ?」 「お肉が食べたい」 干し肉を買ってバッグに入れておいたが、やっぱり物足りなかった。 「それは同感だ。だけどな、島も小さけりゃ、漁村だっていって肉が食えない場合もあるんだ」 「そうなの?」 「そうなんだ」 だから、期待は半分に。 「そんなあ……」 「まあ、がっかりはすんなよ。無人島ならウサギくらいいるだろ」 「ウサギを食べるなんて可哀想よ」 「それじゃ、牛はいいのか?」 「いいよ。おいしいもん」 「ウサギもうまいぞ」 「食べたことあるの?」 「ウォンテッダーなるもの、狩猟も出来なきゃな」 「食べる」 「? 何をだ?」 「ウサギ」 「可哀想じゃないのか?」 「食べられるときに食べておくのもウォンテッダーでしょ?」 そのとおりだ。
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