気まぐれ日記
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今夜から四日間また夜の女になります。(その意味は激しく違うけれど) 今週の後で読む予定なんで、一言は明日に。
「お嬢さん、貴方には道案内をしていただきたいのですが」 と、ヘネシーが捕まえている賊に申しこんだ。 「……寝首をかくかもしれないぞ」 「どうぞ。不死ですから」 「わかった。それであたいを解放してくれるのならいい」 「では、お嬢さんのお名前を伺いたい」 「ジエン」 イーリスは、彼女がもう解放されることはないと悟る。グオンの申し込みを断れば、話はそこで終わっていたのだ。だが、彼女は申し込みに応じた。よって、グオンと行動をともにしなければならない。 彼女は彼女で途中どこかでグオンを置き去りにすることを考えていた。 「では、ジエン嬢。私は準備などがありますので今夜はここでお泊りになってください。メイドには私から伝えます。後に迎えを来させます」 「はあ……。いいよ、町で宿をとってる」 「そうですか。では、明日の早朝出発しましょう」 ちょうどいい、と彼女は思う。明日そのまま宿を出ればこの男をまけると。 彼女はそう思うと早めに寝て明日に備えた。日も昇りきらない時間に起き、国を出ようとする。しかし、そこにグオンはいた。昨日の軍服では さすがに目立つため、軽装をしている。ごく普通のウォンテッダーに見えた。だが、その容姿のよさは隠し切れず人目でそれをグオンとわかった。 「な、なんで……」 「この時間に発つとわかりました」 ここで、彼女が一言でも、いやだ、と答えたのならグオンは決して付いて来ない。しかし、彼女は言わない。 「こ、これから迎えに行こうと思ったのに。良かった、ちょうど早く出たかったんだ」 「そうですか。それはそれは」 彼女は後悔しつつある。この男に出会ったことを。なんで、この男の血に不死の効果があるというデマが流れているのだろうか。 「迷惑な話……」
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