気まぐれ日記
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今日の予定。FFをちょっと進めてみよう。と思っていました。 でも、あんまりそういう気はなし。 今朝、黄砂降って車が汚くなってました……。
グラスホッパー(伊坂幸太郎)最初から面白かったです。最初の鈴木で続きが気になります。でも、伊坂節(勝手に命名)が嫌な人はやっぱりダメと思います。(ほんと、洒落にならないから)そして、やっぱりこれを読む前に「オーデュボンの祈り」を読んでおくことを勧めておく。
「クレイス、お前は私と探そう」 「俺が姉さんを逃がすつもりでいるからか?」 「そうだ」 「私たちも同じかもしれないじゃない? コクヨウ」 四人の姉妹がいう。 「お前たちなら心配ない」 呪縛がそうさせないだろう。クレイスは思う。この中で唯一呪縛から逃れている俺だけを監視するつもりだろう。 「では、それぞれで巫女を探しだせ、解散」
捜索はすでにされている。巫女のために何百と言う兵士を動員しているので町は兵士であふれている。しかし、姿を変えることも消すこともで来る姉には無意味とクレイスは感じていた。 「なあ、コクヨウ。これまで姉さんが予知してよかったことってあったか?」 国は安定している。小さな諍いごとはこまごまとあるが、一般的に不平不満はない。隣国している国もわざわざこの小さな国に攻撃を仕掛けることはないだろう。 「数年前、一度、な」 「もしかして、大地震のことか?」 「ああ、あれを予知した。津波が来るといって高い山……城まで国民を移動した」 「地震のあと、津波が来るのは誰でも心配するだろ? 来ないとしても前もって登ってりゃいいじゃねーか?」 「正確に、来る、とわかっていれば誰も不安はない」 「どうせ暇なんだろ。先見の塔なんかもう必要ねーんじゃね?」 「国は安定している。それでも、国王は不安なんだそうだ」 「国王としての器、小せーんじゃない?」 クレイスはもう、この国の住民ではない。だから、堂々と言った。コクヨウは黙っている。それから、くつくつと笑いを漏らした。 「うわっ、お前、笑うこと出来んのか?」 「いやいや、面白いことを言うもんだ」 そして、もっともなことを。
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