気まぐれ日記
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昨日送った履歴書が、今日届き、連絡来ました。早い! それまで何もたもたしてんだってくらい(いや、応募が多いためであると思うけど)、一週間とか待たされたのに。しかも、直携帯で(夕飯の)買い物中なため出られなかった。で、掛けなおしたら面接日時を教えてくれました。す、すいません。そんなに早く来るとは思わなかったです。(しかも、担当の方は女性。これが吉か凶か)それにしても、人事戦略課って名称って……。
補足的物語(なんというかフレクアの日記)
「日照不足で作物が育たないのですね」 ミランさんが言った。なるほど、この村の付近はやけに雲がかかっている。それが続いているらしい。村長はうなずいている。 「上空から故意的な魔力を感じます。どうやら誰かが雲を作り出しているのかもしれません」 「なんと」 ミランさんは、村長に落ち着くように言う。 「私に任せていただいてもいいですか?」 「しかし、報酬が……」 「報酬は、私たちにベッドとお風呂を使用させてください」 村長の顔が少し明るくなる。まだ、半信半疑と言った顔だ。ミランさんは背中のかごから何かを探し出した。腕輪だった。きれいな宝石が付いたもの。 「それは?」 「魔力環よ。魔力を高める道具なの。さ、始めるわよ」 外の畑の前で両手を空に突き出す。何かをつぶやくと土ばかりが目立っていた畑がみるみるうちに緑でいっぱいになった。 「すっごーい」 私は素直に感嘆の声を上げる。 「どお? もう収穫間近よ」 「へー、すっげー」 オーフもぽかんとしている。 「ねえ、オーフ。この雲の原因、突き止められない?」 「……そうだな」 ミランさんがいつまでもこの村にいられるわけじゃない。それを感づいてくれたかどうかわからないが、オーフは白黒の羽根を広げて飛びたった。 「すまん、こっちのも頼む」 「ええ、わかりました」 ミランさんは引っ張りだこになった。ゼデューと私はお礼をひたすら受け取る係りとなった。わずかな保存食に育った作物……野菜ばかりだったが、かまわない。 その夜は村長がささやかなお礼をしてくれた。食事が出せないと言っていたが、その食糧不足が解決したため、育った作物で奥さんが料理を作ってくれたのだ。甘めのドレッシングサラダ、野菜たっぷりのシチュー、どれもおいしい。 「この村全体にちょっとした結界を張っといたから、もう不自然に曇るってことはないと思うぜ」 「結界?」 「ああ、俺の爪を村の四隅に埋めといた」 「爪?」 「悪魔族の爪には魔よけになると聞いたことがあります。で、誰がこの村に呪いを?」 「呪い?」 ゼデューに聞き返す。 「そうですよ。魔力を使ってこんな酷いことをして、これを呪いと言わずなんと言うんです?」 「ああ。そういう系統だからな。跳ね返されたら術者の方へいく。今度行く村とか街が曇っていたりしてな」 オーフは少しのお酒をもらって飲んでいる。やっぱり食べること飲むことは嫌いではないようだ。 「ミランさん、大丈夫?」 眠そうにしているミランさんに声を掛ける。 「うん、平気平気。久しぶりに魔力を使ったからね、ちょっと疲れたわ」 「でも、すごいですね」 「私の魔力は植物にしか働かないのよ。私に出来るのは保存とか成長させるとか意図的に枯らすとか、そのくらいなの」 「それでも、すごいわ」 「でもね、エルフはそれだけじゃダメなのよ」 普通、エルフは生まれた里から出ないと言う。ミランさんは、それが原因で里から出たのだろうか?
後日、オーフの言う通り曇り続けている村を通りかかった。三日ほど滞在したが晴れる様子はない。そして、それを自然の現象と信じているらしく、まだ村の人たちは騒いでいない。 私たちは、黙っていることにした。三人とも同じ意見だった。ゼデューですら。 「間違ったことをしていると気づかなければいけませんからね」 やっぱり、聖職者失格でよかったのかもしれない。今回ばかりは、それでもいいと思ったけれど。
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