気まぐれ日記
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2006年03月05日(日) |
どれほどいい加減に書いているのか |
まあ、道楽で書いてますわ。 コケイ草。時計草あらず。鶏コケコッコーって鳴くからコケイ草……。(すいません。笑ってください。苦笑いでいいので) スヌイ草。スヌーピーから。スヌーピーは眠そうな顔している ので(実際名前の由来はスリープからきているらしい。すいません、かわいた笑いでいいので、笑って) 私、こんなんなんで名前付けるのに苦労しません。 ミランはなんとなく聞こえがよかったからです。こんな名前の付け方でいいんでしょうか?
この一連の犯人は、誰? フレクアは首をかしげた。こんなことをして得するのは誰だと思い始めたとき、大勢の足音が聞こえる。そして、この部屋の前で止まった。 「町長、お話があります」 ゼデューだった。厳しい顔つきになっている。後ろに控えているウォンテッダーたちも同じような顔だった。 「どうしたの、ゼデュー」 「フレクアさん。僕たちが眠らされる際に見た人物が共通しているんですよ」 「それが、この町の町長だ」 と、フレクアの兄トルフレ。 「どうせ、眠らせて起こすつもりがない。口がないのと同じなんだ。見られても平気だったんだな」 「なんですって!」 フレクアが町長を見る。彼女は諦めたように笑った。 「どうして、こんなことを?」 「町にウォンテッダーが来るからよ」 「ちょっとした町起こしか?」 と、トルフレ。 「町おこしで殺されちゃ、ウォンテッダーもたまらないな」 「いいじゃない。ウォンテッダーは根無し草。一人二人いなくなってもおかしいことじゃないわ」 「……!」 フレクアが動いた。トルフレがそれを抑えようとしたが間に合わなかった。剣を抜き、それを町長の首めがけて切りつけようとするのを寸で止めた。 「私たちは一人でも消えられない! 消えてしまったら、悲しいもの!」 「フレクア、いい。剣を下ろせ」 「私は、兄様が死んだら泣くわ。ゼデューだってオーフだって、そうよ! 誰一人だって……」 「甘いわね。お嬢さん。でも、それは……」 「黙れ」 トルフレがフレクアの剣を下ろし、町長に向かって言った。 「ウォンテッダー云々の前に、あなたは取り返しの付かないことをした。領主にも連絡もしている。死んだウォンテッダーの身元確認も申し込んだ」 フレクアが、ゆっくり剣を収めた。 程なくして、町長は兵士たちに取り押さえられた。 「この町のためにやったのに」 彼女がそうつぶやくのが聞こえる。 「だからって、何も知らないウォンテッダーが死んでもいいの?」 フレクアは去ってゆく彼女に言った。 「フレクア、お前は……簡単に剣を抜くなといつも言っているだろ」 トルフレに怒鳴られてフレクアはうつむいている。 「わかってるわよー。でもー」 「でももだってもない」 「ぶー」 「今度は豚か? まあ、いい」 トルフレは自分の剣を差し出した。 「今回の礼だ」 「? 私に?」 「気に入っていたんだが、眠っていたせいか重くなった。お前の剣と交換してくれ」 「私の?」 「お前の剣は軽いだろ? バルクの叔父貴からアドバイス受けただろ?」 「うん」 兄から受け取った剣を抜いてみる。刀身が幅広いと思ったら、二重になっていた。外側の刀身が外れるようになっていて、内側の刀身だけでも使用できるようになっている。 「変わってるわね、コレ」 「まあ、一応特注品だ。お礼に作ってもらった」 「でも、この内側だけなら軽いんじゃない?」 「それだけだと、軽すぎるんだ。だから、お前の剣よこせ」 フレクアは長らく愛用していた剣を兄に渡した。 「ホントにいいの?」 「いい。気が変わらないうちにもらっておけ」 次の日の朝、フレクアたちは町を出ることにした。トルフレは事後処理があると言って、眠らされていた他のウォンテッダーたちと少しの間町に残ることにした。それと、長期にわたる入院で入院費、医療費の交渉もしなければならないそうだ。ゼデューは一日だけだったということでフレクアはさっさと払ってしまったのだが。 「じゃあ、兄様」 「元気で行って来いって言いたいところだが、なんなんだ? その面子は?」 ゼデューとオーフを見てトルフレは眉をひそめる。 「親父が見たら嘆くぞ」 「それ、どーゆーこった?」 と、オーフ。 「そうね、今のうちにお父様に誤解されないようにしておかないとダメかしら?」 フレクアはふと思う。 「そうだな。俺からも一言添えてやるよ」 「ありがとう、兄様」 「その礼を言うよりも、剣を気軽に抜かんでくれ」
町を出ると、人影があった。ミランだった。 「ミランさん」 「フレクア、町を出るの?」 「ええ。ミランさん、本当にお世話になりました。今日は町で買出しですか?」 「いいえ。実は……」 ミランは、フレクアたちに付いていきたいと言い出した。そのためか、背中のかごには、いろいろなものが詰まっていた。 「だって、旅に出れば珍しい植物が見られるし、フレクアの剣さばきも素敵だったし、なにより面白そうだし。ダメ?」 「ダメじゃないけど」 「そいつ、人間じゃねーよ」 オーフが言い出す。 「オーフ、何を言い出すの?」 「さっすが、よくわかったわね」 ミランが髪を書かき上げると、エルフ特有の長いたれた耳を覗かせる。 「ミランさん、エルフだったの? 全然気づかなかった」 「長生きしているぶん、人生経験も豊富よ。でも、人間のことはまだよくわからないことが多いわ」 フレクアは、あの門兵のことを思い出す。 「オーフさん、生きとし生けるもの、皆平等ですよ。いいじゃないですか」 「まあな。エルフならいいか」 「悪魔のハーフほど変じゃないわね」 「なんだと!」 ともあれ、一行は四人となった。彼女たちはますますにぎやかになり、再び歩き始めた。
おわり
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