気まぐれ日記
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なんか、短く長く書いていると忘れてしまって、何かいているのかわからなくなる。そういう時は一週間くらい前まで戻って読み直すんだけど、「その場限り」見たいな感じ。 ……だから、即興なんですよ。ホント(泣)誰だ、こんなことやったのは!(はい、自分です) ともあれ、そろそろ終わらせよう……。
ブロードはしばらく一人でいた。窓の外を眺める。ちょうど月があり、その光が彼をやんわりと照らす。そこへ部屋に戻ったと思われたパリスがまた現れた。人差し指を口に当てている。 しょうがない子だな……。 パリスに、付いて行っていいかとジェスチャーで伝えると、彼女は快くうなずいた。 ブロードはパリスに付いて行った。 「この部屋に、本がたくさんあるの」 パリスは扉を開ける。ひんやりした空気が流れ込んできた。 「早く適当に本を持って行かなきゃ、グオンに感ずかれるかもしれない」 パリスは適当ながらも、年相応の子供が読んでもらったら喜びそうな冒険記の書物を探して、手にした。 「それにここは寒いし」 「そうだね」 こんなところにいたら風邪を引くと思い、ブロードもうなずいた。もちろん、ブロード自身でなくパリスが。 部屋に戻ろうとしたパリスはブロードを自分の部屋に引き入れた。 「あなた、面白い話知らない? 聞かせてよ」 どうやら本は二の次で、彼女はブロードに会いたかったようだった。 「面白いかどうか、わからねーけど」
ブロードは迷子になったエルフの話をした。彼がまだ人間であり、家族と当たり前のように暮らしていた頃のこと。父親のお使いで少し離れた街へ弟と行く途中のことだった。そのエルフを連れていることで、役人に問われたり、売買人に迫られたりしたが、結局無事に母親の元に返せた、という話を少し脚色して話した。
「ありがとう、とっても面白かった」 暖炉の前にクッションを置き、そこでブロードは話していた。パリスは興味深そうに生き生きとした目を向けていた。 「そりゃ、どうも」 「私もいつか旅に出たいな。でも、グオンは許してくれないだろうけど」 「まあ、でも一度くらい出られるんじゃないかな。お姫さん、まだ小さいし」 「どうだろう? ねえ、ブロード。また来てくれる?」 「いいぜ。また話でも聞かせてやるよ」 「ありがとう」 パリスは今度は眠そうにしていたので、ブロードは部屋をそそくさと出た。
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