気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
非常に眠い。よくわからないけど。 HPは……もうちょっと待って。 ちなみに私にはカフェインは効きません。
菓子屋に入ると、その香りはいっそう強くなる。中にはクッキーやケーキなどが並んでいた。 「いらっしゃいませ」 店員である娘が声を掛ける。愛嬌のある笑顔だった。 「何をお探しですか?」 「いや、菓子じゃない。ここにスノムウェンがいると聞いてきたのだが」 と、樹理は尋ねる。 「ああ、そうですか。少々お待ちください」 娘は店の奥に消える。 「静かだな」 ブロードは黙って店を見回している。 「樹理ちゃん、出るよ」 急にブロードは樹理の腕を引き、ドアをくぐろうとする。が、ドアが消えた。代わりに壁が現れた。 「どういうことだ?」 「どうやら、俺たちがかかってくるのを待っていたらしいな」 店の置くから、スノムウェンが現れる。娘も先ほどと変わらない笑顔で彼の側にいた。 「その通り。確かブロードといったな? 久しぶりだな」 「俺は忘れたよ。散々酷い目にあったからな」 「それでも結構。分身と言うのは辛いものなのだよ。本体の恨みを晴らすためにだけ作られることもある」 「ちなみに、あたしはそのサポートで作られた分身」 と、側にいる娘。彼女もスノムウェンの一部だった。どういう経緯で娘の姿なのかは不明である。 「じゃあ、あんたら、俺を消すために作られた分身だってか?」 「人間の中に入るために菓子屋をやっていたが、それも今日でおしまいだ」 「結構評判らしかったじゃねーか?」 実際、この店の紙袋がいくつも落ちていたし(ゴミはくずかごに入れるべきだが)、ブロードたちが入ろうとしたときに入れ違いで出てきた子供たちが何人かいた。 「でも、もう飽きちゃった。ブロードさん、そちらのお嬢さんも一緒に消えていただきます」
|