気まぐれ日記
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ブックオフで欲しかった本。プロミスリングの作り方の本を買ったの。まあ、結局はブレスレットが作りたいがために買ったんだけど。 でもね、その本、めちゃくちゃわかりにくい。四つ編みは本当にわからなくて、フィッシュボーン編みにしたし。これでいいのか悪いのか、五段くらい編んで止めた。疲れたから。(しかも、大した成果が出ていない)
「頼みって?」 「なんだ?」 「元北の長セルヴェスの形見姿を探しているのです」 そのフィッシュドラゴンは言う。 「形見姿って?」 と、ブロードがアニムに尋ねる。 「ドラゴンは死ぬとその身を何かに変える。それがなんであるかは決まってはいないが……セルヴェスの場合、バルクが持っていた剣だ」 「魂が物質だからな。我々よりも特殊な身体をしているのだ」 「じゃあ、アニム。あるとこ知ってるよな?」 「エルフよ、それは本当か?」 「確かに、小生が持っておったが……。あれは小生が持っていても価値のないものだし、旅には邪魔だからのう。やった」 「やった?」 「あげたのか?」 「正しく言えば、貸してやったのだ」 「どこの誰にだ?」 アニムはそれに答えなかった。 「で、ドラゴンよ。セルヴェスを……それをどうするつもりだ?」 フィッシュドラゴンは黙っている。 「答えられぬならよいが……。一応言うが、あれはセルヴェスが望んだ者しか持てぬ剣だ。小生がそやつに貸したのも、そやつはセルヴェスが気に入ったからなのだ。そして、セルヴェスは世界が見たいがためにあの姿になった。その辺を理解してもらおう」 「わかりました。でも、私たちは今、セルヴェスのそれが必要なのです。お願いします。わけは……とりあえず、私にお乗りください」 フィッシュドラゴンは背を差し出すように浮かせる。 「ブロード、一緒に行こう」 「はあ?」 「ドラゴンの背に乗れるなど、滅多にない」 「おいおい」 「いや、お主らがついてきてくれるとちょっと助かる」 アニムはドラゴンの背に乗る。続けて樹理も。ブロードも仕方なく後に続いた。乗り気だったほかのウォンテッダーたちは呆然としている。仕事が、しかもドラゴンからの依頼を逃してしまった悔しさと安心感が入り混じった複雑な眼でドラゴンを見送った。
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