気まぐれ日記
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自転車に乗ってると、雪虫がぶつかってきます。やつらは非常に貧弱で指で触るだけで動けなくなります。もう文字通り虫の息です。で、鼻に止まってしまった雪虫は払われて地面に落ち……。今年、札幌では大発生していたとか? 昔はそりゃあ風情があったんですよ。この虫が出てくると二週間くらいで雪が降るとかって。 ドコモダケ、ついにぬいぐるみを手に入れました。ガチャポンのやつなんですけど、これが母なのか父なのかわからない。(一個なので対照になるものがない)
「ついに現れたな。いいか、死ぬ気でやれ」 樹理が銃を向ける。アニムもカードを向けた。 「十三『死神』か……厄介だのう」 「占いなんかやってる場合じゃねーだろ」 しかし、リースリーズは動かない。にっこりと笑っているかのようだった。 「えーと、久しぶりね。エルフの坊や。もう、坊やってほどじゃないか」 アニムに向かって言った。 「あんまり久しぶりだからいいもの見せてあげる。そして、そこの魔族さんにも」 アニムとブロードがそのまま立ちすくんで動かない。リースリーズはそれから樹理に向かって言った。 「私は十分食事を取ったの。だから、今は帰るわ。二人のことよろしくね、生まれたばかりの魔族ちゃん」 「ま、待て……」 「せっかく見逃してあげるのだから、素直に受け取りなさい」 彼女は無表情に樹理に伝えた。樹理は動けなかった。今の彼女は、蛇ににらまれた蛙だった。リースリーズが消える。 「ちっ」 彼女は舌打ちする。まだ立ちすくんでいるアニムとブロードを蹴り倒した。 どたっ!
二人が甲板の床に倒れる。同時に身体を打った痛みからうめき声を上げた。 「いたた……」 「何すんの? 樹理ちゃん」 「リースリーズが逃げた」 「見逃してくれたのだな」 アニムが訂正する。 「……」 樹理は、何も言わずうなずいた。 「どうゆうことだ?」 「知らん。あやつの気まぐれか、小生らを相手するにつまらぬと考えたのか……。どちらにせよ運がよかった」 「何も、できなかった」 樹理がつぶやく。 「気にすんなよ、樹理ちゃん」 しかし、樹理はブロードの言葉を払って部屋に戻って行った。ブロードがアニムの顔を見る。その眼は、どうしたらいいんだと言うような複雑な思いが込められていることをアニムは悟った。 「しばらく放って置いてやれ。女の子なら甘い物に喜ぶだろうが……あの子は難しいのう」
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