気まぐれ日記
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2005年10月28日(金) |
いろいろ勉強になってます |
基礎の基礎なのだけど、本体の中にどんな機械が入っていて、その機械がどんな役割をしているか、までは考えたこともなかった。 そして、全くの初心者のための訓練なんでわかりやすいです。
アニムとブロードの間に樹理は割り込んでくる。 「この子か?」 「ああ、そうだよ」 「お主たちなら目的地まで瞬間移動だろうに……」 と、アニム。不思議そうに二人を見る。 「ブロード、こやつは?」 「ああ、こいつはアニムだ」 「お主のことなら、名前だけは聞いておる。オフィーリスからのう」 「母様の知り合いか? 人間ではないのか……エルフ? 不味くて食べられん」 「……食ったことがあるのか?」 「皆、不味いと言うから食べたことはない」 「……」 アニムは魔族に関わり始めてからというもの、魔族に出会うたびに不味いと言われ続けている。もちろん食べられたくないのだが、いつも複雑な思いになる。 「アニムはどこへ行くんだ」 ブロードは沈黙を打ち破る。 「アインマルト島だ。魔王にちょっと用事があってのう。おかげで長い船旅をしている」 「へえ、じゃあこの船を乗り継いで行くのか?」 今乗っている船は、妖精主の大陸と呼ばれる地に向かっている。そこから東へ向かう船に乗ればバンデン王国、北に向かう船に乗れば四神諸島やアインマルト島へ行ける。 「しかし、男のエルフが一人旅とは……よく無事でいられるな」 男のエルフが、百に一人しか生まれないこともそれにより希少価値が出て人間に良く狙われていることを樹理は知っていた。そして、男のエルフは皆怠け者で村から一生出ることがないことも。 「ああ、アニムは、そんじょそこらの野郎なんか相手にならねぇよ。ああ見えても、容赦がないからな」 「まあ、それが生き抜くコツだが……」 「しっかし、ホント久しぶりだな。これで退屈もしないですむよ。バルクのおっさんとか、その辺の話、聞かせてくれ」 アニムが眼を細める。そして、少し笑って、いいだろうと言った。
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