気まぐれ日記
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2005年09月29日(木) |
コンタクトしているのに |
メガネを掛けてしまった自分が今、います。 で、全然見え方に違和感がないのは何故だ? 視力低下が進行しているのか……。 本日も、昔々の文章。
少女は、窓から身を乗り出していた。そこから器用に窓をつたって屋根に上る。 夜風が吹き少女の長い髪を揺らす。少女は寒さに少し震えたが、顔は満足げだった。 「風邪引きますよ」 声が聞こえた。近くからする。声の方向に少女は振り向いた。 「あなた、誰?」 「こんばんは」 少女は驚きを隠せない。 「あなた、泥棒?」 「いーえ、死神です」 「死神……?」 「はい。僕の姿が見えるということは、あなたに死期が近づいているか、よほど死にたいのか、です」 「でも、死神にはとても見えないわ。だって、優しそうな顔をしているんですもの」 「これはね営業だから」 「営業?」 「ええ、死神業もいろいろ大変なんですよ」 「ふーん。じゃあ、私を迎えに来たの?」 「自殺を止めに来たんです。僕たちはね、魂を送迎して一定期間保存してその間また使えるかどうかを判断して再利用するか消滅させるかするんですよ。だから、そんな手間を増やしたくないから来たの。だいたいなんで死のうとしているんですか? 大きな戦争が続いたせいで僕たち今ものすごく大変なんですよ。命あるだけでもありがたく思ってください。と、いうか、仕事増やさないでください」 「だって、お父様もお母様も戦争で死んだんだもの」 少女は臆することなく言った。 「この屋敷も親戚に取られて私は孤児院へ行くことになったの。誰も私を引き取ってくれない。取れるものを取って私は捨てられる……。裏切られた気持ちだわ。おば様もおじ様も優しかったのに……結局財産が目当てだったんだもの」 「でも、生きていれば……きっといいことあります」 「そうかな?」 「そうです」 死神は少女と別れて自分の世界に戻る。 「おい、カルストラ。客だぜ」 「客?」 そこには、さきほど別れた少女がいた。 「あなた、死んだんですか!」 「うん。だってあなたといたほうが楽しそうだったんですもの」 少女の顔は、笑顔であふれている。 「えーとな、カルストラ、本人の志望で彼女は臨時の死神となった。で、お前のサポート役をしてくれる。よかったな」 「よくありません!」 「へえ、あなた、カルストラっていうの? よろしくね」 「よろしくじゃありません」 「ああ、そうそうこれ、運命神の決定だからな」 「はい?」 そんなわけで、彼は少女を部下にするはめになった。彼女のせいで、何かいろいろ大変なことが起こりそうな、そんな予感を覚えた。
はい、昔(書いた)文章。うろ覚えなんで、半分くらいは今作りましたが。 昔はカルストラ君、死神だったんですよ。今は魔王とか管理人とか訳わからないものになってますが。彼は草のもっとも古いキャラですからね。 もちろん、これも一発もので続ける気など全くございません。
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