気まぐれ日記
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2005年09月06日(火) |
別なもの書きたい中毒 |
別名「もう飽きた症候群」いつものことながら、書いていると飽きてくるのですよ。仕事辞めて暇でもそれは同じなのですよ。 ああ、別な話が書きたい……。でも、がんばりますから。(草は、たいてい嘘つきです。信じないように)
同じようなことを、森にも言われた。井上が夏目の手を取る。 「ほら、生命線だってこんなに長いし。やっぱり夏目さんは、どうにかして生きてますって」 「……ありがとう、井上さん。なんか、俺も死ぬ気がしなくなった」 死なないなんて……そんなはずはない。だが、何かから開放されたような気がした。 その夜はよく眠った。朝はいつもより気分がよかった。 「おはよう、夏目さん」 「おはようございます」 「朝早くて悪いけど、僕はもう行かなきゃならないんだ。じゃ」 「行ってらっしゃい」 子供たちがドタドタとかけていった。 「今日から学校なんだよ」 「へえ」 ずうっと、入院していたせいで時間の感覚を忘れていた。だが、それが急速に戻ってきた。 「じゃあ行ってきます、夏目さん」 「セリナ、バイバイ」 セリナが子供たちを手を振って見送っている。 「行ってらっしゃい」 そして、夏目の方を見て、挨拶した。 「おはようございます、十真様」 「おはよう、セリナ」 「なんだか、今日はすっきりした顔をしています。よく眠れたようですね」 セリナは夏目の顔を見て、いつも状態をうかがっている。『今日は顔色があまりよくない』とか『あまり眠らなかったのですか?』とか。それはいつでも的を射ているので、安心できた。ただ気分がいいだけではなくそれがちゃんと顔に出ているのだな、と。 「夏目さん、朝ごはん食べていってくださいな」 美並が呼んでいる。コーヒーの香りがする。夏目はダイニングの方へ向かった。
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