気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2005年09月02日(金) やっとこさ、完成(とりあえず形だけ)

 ブログ、できました。大したこと書いてないけど。
まあ、毎日は更新しませんが趣味丸出しになると思うんで、これだ!ってやつにはツッコミをいれてください。


 検査の結果、それは期待していなかった。予想通りだったかもしれない。森は仕事だからと淡々と伝える。
 「再発したね。君は気づいていたんじゃないかい?」 
 「まあ、自分の体だからね」
 それでも、ちゃんと検査するまでは自覚しないようにしていた。しかし、紛れも無い真実となって帰ってきた。
 「悪いけど、私にはもう何もできない。君は手術に耐えられるような身体じゃないからね」
 「うん……」
 森はきっぱりと言った。でも、それでも仕方がないと夏目は思っている。ここまで、生きてこれたのが奇跡だとも思っている。
 「でもね、夏目君が死ぬなんて考えられないんだよ、私には。どういう形になっても生きている気がする」
 その言葉の意味はわからない。森は本気で言っていた。夏目には励ましに聞こえた。
 「ありがと、先生」
 「まだ礼を言う段階じゃないよ、夏目君。さて、まずどうする?」
 「動けるうちは家にいるよ」
 「そうか。じゃあ、退院の手続きを取るよ」
 「お願いします」
 「それにしても、再発する病じゃなかったのに……。医学会を震え上がらせる結果だね」
 「へえ、そうなんだ」
 「そう。患者はいつでもレポートの対象になるんだよ」
 「でも、いまだに妖精が見える理由がわからないけど」
 「そうだね、医学でわからないことはたくさんあるよ」
 夏目の明るさはどこからくるものなのか、とか。森はそう思った。


草うららか |MAIL

My追加