気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
と言うほどじゃないんですが、細かいことをぐだぐだやった割に、その半分も直されずに出てきたので、ちょっとむかっ腹が立ち、今日はいい、やめてやる! ということになりました。いえ、自分が悪いのです。はい。
井村、美紗について去年の読んだら、井村は井上と同じくらいで呼び捨てで呼んでいた。梶元は美幸と知り合いだった。ということが判明。 一年も経つと細かいこと忘れるんだよ。
井上は手土産に漫画本を持って見舞いに来た。 「夏目さんはお菓子食べないからね。これ、うちの妻の最新刊」 「ありがと、井上さん。いや、ホント。退屈で退屈で」 「いや、でもよかった。元気そうで」 「そう、見えるかな」 「見えるよ」 「セリナはよくやってる?」 「ああ、もちろん。子供たちの機嫌を取れてよくやっているよ。本当は僕や妻がやらなきゃならないことをね、やってくれているんだ。助かっているよ」 「そう」 「夏目さん、退院したら僕の家で快気祝いしましょう。妻も賛成していてね、お礼を兼ねてやりたいんだ」 「お礼って、セリナを預けているのに……」 「そのセリナがよくやっていてくれるからなんだ。セリナが優しいのは、あなたのおかげなんですよ、夏目さん」 「そうか、セリナが……。そういえば井上さん、今日は早いですね」 「しばらく休みが取れなくて、今日は早く追い出されたんだ。今日は息子と娘で食事にでも行こうと思っている。家族サービスできなくてね」 「じゃあ、早く行ってあげてください。俺といつまでも話するこなんかないでしょ?」 井上がそわそわしているのを夏目は気づいていた。 「そんな、夏目さん。まいったなー」 「井上さん、お子さんたちと遊びに行くのを楽しみにしているんでしょ?」 「うん、まあね」 「俺のことはいいよ。セリナには元気だって伝えてくれれば」 「ありがと、夏目さん。あなたは、やっぱり優しい人だ」 井上はその後少ししてから病室を出て行った。 夏目はまた静かになった病室を見回す。昨日の夜いなくなった患者のベッド、その他の患者。見舞いに来る人。彼は孤独なような気がした。だが、ベッドには小さな妖精が何人かいる。 「退院、出きるのかな……」 彼には、不安があった。
|