気まぐれ日記
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2005年08月12日(金) お盆

 なんで、休みを戴きます。
 ……
 ……
 ……
 何を書こう。いっそ、この日記辞めちまおうか? いやいや、料金、もったいないから辞められないつーの。
 よーするに、書きたいネタがない。
 あ……夏といえば、あれか?


 夏の暑さは容易に体力を奪う。今年もそれは例外ではない。アパートの窓を全開しクーラーの無い部屋に風を入れる。少しはましだ。
 「十真様、コーヒー入りましたよ」
 セリナが冷蔵庫で冷やされたアイスコーヒーをグラスに入れて差し出した。
 セリナはドールと呼ばれるアンドロイドだった。しかし、迷い込んだ妖精が宿ってしまい、今ではドールのプログラムと自分の意思を持って行動するドールとしている。二年前、とあることがきっかけでそんなドールたちが増えてきている。
 「あ、ありがと、セリナ。でも、俺、マジやばいかも……」
 「はい?」
 「もう、なんつーか……」
 グラスを受け取りそこない床に落とす。フローリングを褐色に染める。彼は、そこに倒れた。
 「と、十真様!」
 セリナが彼を抱き起こす。
 「大変、お洋服がコーヒー色に染まりました!」
 「いや、セリナ。すぐ洗えば落ちるよ……。それより、救急車呼んで欲しい」

 「君は夏の間、入院してなさい」
 森は額を押さえながら、夏目に告げた。夏になるとここに良く世話になる。病院、それは夏目の第二の家だった。
 「毎年毎年、夏になると君の体力は衰える一方」
 「暑いのは苦手だ」
 「……それだけじゃないと思うけど。一度精密検査受けてね、というか強制だよ」
 そんなわけで、彼は一週間の検査入院を強いられた。
 


草うららか |MAIL

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