気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
なんで、休みを戴きます。 …… …… …… 何を書こう。いっそ、この日記辞めちまおうか? いやいや、料金、もったいないから辞められないつーの。 よーするに、書きたいネタがない。 あ……夏といえば、あれか?
夏の暑さは容易に体力を奪う。今年もそれは例外ではない。アパートの窓を全開しクーラーの無い部屋に風を入れる。少しはましだ。 「十真様、コーヒー入りましたよ」 セリナが冷蔵庫で冷やされたアイスコーヒーをグラスに入れて差し出した。 セリナはドールと呼ばれるアンドロイドだった。しかし、迷い込んだ妖精が宿ってしまい、今ではドールのプログラムと自分の意思を持って行動するドールとしている。二年前、とあることがきっかけでそんなドールたちが増えてきている。 「あ、ありがと、セリナ。でも、俺、マジやばいかも……」 「はい?」 「もう、なんつーか……」 グラスを受け取りそこない床に落とす。フローリングを褐色に染める。彼は、そこに倒れた。 「と、十真様!」 セリナが彼を抱き起こす。 「大変、お洋服がコーヒー色に染まりました!」 「いや、セリナ。すぐ洗えば落ちるよ……。それより、救急車呼んで欲しい」
「君は夏の間、入院してなさい」 森は額を押さえながら、夏目に告げた。夏になるとここに良く世話になる。病院、それは夏目の第二の家だった。 「毎年毎年、夏になると君の体力は衰える一方」 「暑いのは苦手だ」 「……それだけじゃないと思うけど。一度精密検査受けてね、というか強制だよ」 そんなわけで、彼は一週間の検査入院を強いられた。
|