気まぐれ日記
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デバイスが原因らしいことがわかった。が、その先をどうすればいいのかわからない。とにかく、まだ見てみなければわからない。ああ、頭イタ……。「焼くのなんて簡単」なはずなのに……。 世の中何やっても一度でうまくいかないのは私だけか?
原発跡、最上階。そこにプルトニウムが置かれている。もうすでに電気など作っていないのにもかかわらず、その機械たちは動いている。現に、その扉の前は、強力なバリアでふさがれていた。 「これは……無理ね。ドアの前まで行ったら命はないわ」 シルアはバリアの手前で首を振った。ドアまでほんの数歩なのにもかかわらず、彼らはそこで立ち止まっている。 「万事休す、か」 「ばんじきゅうす?」 「嬢ちゃんは、ちょっと黙ってような。どうする兄貴」 「どうするって……朱雀に有効な別の手を考えるか」 しかし、どうやって? ダノは首をひねった。 「その必要なねえ!」 威勢の良い声が聞こえた。総長だった。 「いいだしっぺは、俺だからな。俺に任せな!」 バイクから降りて、総長は一撫ぜした。 「あばよ、おめえが一番速かったぜ」 「ばかやろ、総長! 何する気だ!」 「決まってんだろ!」 総長はバリアの前に立ち、一歩ずつ歩いた。強力なバリアが総長を焼く。彼は雄たけびを上げ、悲鳴は上げなかった。バリアの効果がなくなる頃、総長は倒れた。 「総長、あんたは大馬鹿野郎だ!」 「へ、最高のほめ言葉だぜ……」 「さやかちゃんはどうするのよ!」 「大丈夫だ、ああ見えて強いんだぜ……ダノ、これをやる……あとのこと、たのん、だ……」 総長の体が燃える。シルアが何かやろうとしていたが、何も出来ずにいた。 「総長!」 ダノの手に残ったのは、総長の鉢巻だった。
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