気まぐれ日記
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2005年07月10日(日) 最後の給食当番

 当番というか、夕食を作る遅番。辞めるということで、今日までの勤務しかついてない。でも、まだ後任決まってないために、出勤はしなければならない。適当に休みを入れなさいって……。酢豚はうまかった。


 翌朝、いかがわしい店を手分けして探すことになった。しかし、店が所狭しと並ぶ中、いかがわしいとされる店を探すのは容易ではなかった。どの店も、怪しいといえば怪しい。ダノはぶらぶらと店を眺めながら歩いた。
 いつのまにか、人通りのない閑散とした裏通りに出た。
 「なんだ、ここは……」
 店もシャッターが下りているところが多い。彼は、もしやと思いそのままその道を歩いた。こじんまりとした店が開いている。店の窓から店内の様子は見られない。それほど物が店に詰まっていた。
 「……入ってみるか」
 ダノは恐る恐る足を踏み入れた。薄暗い店内。今にも崩れそうな品々。その奥に主人がいた。
 「いらっしゃい。何かお探しかい?」
 「アイシーボードを探しているんだけど」
 「なんのロムを使うんだ?」
 「ああ、これだ」
 ダノは例のロムを見せた。店の主人はそれをしげしげ眺めてから。まわりをごそごそやり始めた。
 「ええっと、確か、この辺だったような……あったあった」
 店の主人はアイシーボードを手にしている。
 「これで大丈夫だろ。お代いらねえよ。ジャンクだからな」
 「ジャンク?」
 「まあ、気にすんじゃねえ。これで何をするのかわからねえが、あんたは、この状況をどうかしてくれそうだからな」
 「はあ……」
 「気いつけれや、兄ちゃん」
 店を出て、大通りに戻る。運良く他のみんなと合流した。
 「ダノさん、お店見つけたんですね」
 「ああ、まあな」
 タジュトを見ると両手に何か持っている。
 「あそこのアイスクリーム、すっごいおいしいの」
 「で、もう片方の手のはなんだ?」
 「あ、これ? そっちにあったクレープがいいにおいしていて」
 「お前、食いモン探して歩いていたのか」
 「だってえ……」
 「兄貴の分だ」
 オードが何か差し出す。ハンバーガだった。
 「オード。お前も食い物か」
 「へへっ、戦の前には腹を満たすもんだ」
 「そうね」
 珍しくシルアは相槌を打って、手にしていたフィッシュフライにパクついた。
 「シルアまで……。俺だけのけ者かよ」
 「だから、兄貴の分もあるって」
 ダノはオードからハンバーガを受け取った。少し冷めたハンバーガにかぶりついた。


草うららか |MAIL

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