気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
当番というか、夕食を作る遅番。辞めるということで、今日までの勤務しかついてない。でも、まだ後任決まってないために、出勤はしなければならない。適当に休みを入れなさいって……。酢豚はうまかった。
翌朝、いかがわしい店を手分けして探すことになった。しかし、店が所狭しと並ぶ中、いかがわしいとされる店を探すのは容易ではなかった。どの店も、怪しいといえば怪しい。ダノはぶらぶらと店を眺めながら歩いた。 いつのまにか、人通りのない閑散とした裏通りに出た。 「なんだ、ここは……」 店もシャッターが下りているところが多い。彼は、もしやと思いそのままその道を歩いた。こじんまりとした店が開いている。店の窓から店内の様子は見られない。それほど物が店に詰まっていた。 「……入ってみるか」 ダノは恐る恐る足を踏み入れた。薄暗い店内。今にも崩れそうな品々。その奥に主人がいた。 「いらっしゃい。何かお探しかい?」 「アイシーボードを探しているんだけど」 「なんのロムを使うんだ?」 「ああ、これだ」 ダノは例のロムを見せた。店の主人はそれをしげしげ眺めてから。まわりをごそごそやり始めた。 「ええっと、確か、この辺だったような……あったあった」 店の主人はアイシーボードを手にしている。 「これで大丈夫だろ。お代いらねえよ。ジャンクだからな」 「ジャンク?」 「まあ、気にすんじゃねえ。これで何をするのかわからねえが、あんたは、この状況をどうかしてくれそうだからな」 「はあ……」 「気いつけれや、兄ちゃん」 店を出て、大通りに戻る。運良く他のみんなと合流した。 「ダノさん、お店見つけたんですね」 「ああ、まあな」 タジュトを見ると両手に何か持っている。 「あそこのアイスクリーム、すっごいおいしいの」 「で、もう片方の手のはなんだ?」 「あ、これ? そっちにあったクレープがいいにおいしていて」 「お前、食いモン探して歩いていたのか」 「だってえ……」 「兄貴の分だ」 オードが何か差し出す。ハンバーガだった。 「オード。お前も食い物か」 「へへっ、戦の前には腹を満たすもんだ」 「そうね」 珍しくシルアは相槌を打って、手にしていたフィッシュフライにパクついた。 「シルアまで……。俺だけのけ者かよ」 「だから、兄貴の分もあるって」 ダノはオードからハンバーガを受け取った。少し冷めたハンバーガにかぶりついた。
|