気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2005年07月09日(土) 気づけば、後半になってました

 もうすこーしで終わるはずです。
 

 地図で場所を確かめて、アキバにたどり着いた。途中何度も朱雀の攻撃をかわしきれたのはバイクのおかげだ。
 アキバは廃墟ビルの立ち並ぶ元商店街だった。魔物もうようよしているが、ごちゃごちゃしているためか朱雀は入ってこない。
 「ここでロムを探すんだな」
 「どんなロム?」
 「てゆーか、ロムってどんなもの?」
 「俺にも良くわからんが……『Dsetnohiho-2』と書いているらしい」
 「ふうん。でもどこにあるんだろ?」
 「普通なら、そういうお店に売っているんだろうけど」
 このあたりのビルのほとんどは機械関係の店らしい。手当たりしだい探ししかないようだった。
 何件か探して、『Dsetnohiho-2』のロムが箱の中に詰まっているのを見つけた。
 「すっげ、おつりが来るぜ」
 「でも、お兄ちゃん。これ……」
 タジュトがその中の一枚を取り出す。割れていた。瓦礫に当たったらしい。ケースが無事でもなんらかの衝撃でロムが割れているものもある。
 「無事なのを探せ」
 何百枚もののロムを丁寧に掘り出していくと、無事なロムが出てきた。
 「よし、こんどはアメヨコだ」
 
 アメヨコは、アキバの北のほうにある街だった。にぎやかでいろんな店が立ち並んでいる。この廃墟の中で一番活気があるのでないかと思われる。
 「さすがに疲れたな。今日はここで休もう」
 ダノは宿をとった。
 この街はにぎやかであるがどこか暗い。街の人々はほとんど何もしゃべらない。元気なのは店だけだった。
 「なんか、おかしいよね」
 タジュトは露店で買ったジュースを飲んで一息つきながら、街を眺めている。
 「そうね。でも、わからないわけじゃないわ。多分朱雀に押さえられている部分があると思う。他の街の人がここまで来るのに命がけでしょうし、ここはお客がこないと始まらないもの」
 「とにかく、いかがわしい店っていうのを探さないとな」
 「いかがわしい店って、どんな店?」
 「……さあ」
 四人は黙ってしまった。街の人もこたえてはくれそうもない。今日は疲れを癒して、明日探し回らなければならなかった。 
 


草うららか |MAIL

My追加