気まぐれ日記
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「なんでたかしなの?」という質問は受けてませんが、答えます。 実際ゲームでも「たかし」だからです。以上。それ以上の深い意味はありません。
塔 十六階
今度もまた、扉は封印されていた。 「今までの話が本当だと、次の相手は朱雀ね」 と、シルア。 「あたしね、クリスタルで扉を開放するのが好きなんだ〜。こう、ばしゅっていう感じで……そういうわけで、とっとと朱雀やっちゃおう!」 「はは、そう簡単に行くといいけどな……」 ダノには、タジュトが無理して明るく振舞うのがわかる。先日のジャンヌの犠牲は大きい。 「今回は、どんな人に会えるかしら」 シルアがつぶやく。必ず、封印された扉の階に現れる助言者。ダノは、占い師だった。タジュトは、妙齢の女性。シルアは、少年だった。順序から行くと、今度はオードが会うはずだ。 次の世界はどんなところだろうと、ダノは思う。その扉はまだ現れていない。急に疲れを感じて休むことになった。交代で見張りをして順番に休む。オードが見張りの時に、それは現れた。 「敵か!?」 しかし、襲ってこない。魔物、黒猫だった。 「よう、オード」 その黒猫はオ−ドの隣に座った。 「お、お前は?」 「オードだ。お前はよく知っているだろ」 「オードは俺だ!」 「しかし、俺もオードなんだ」 「じゃあ聞くが、この間はなんだった?」 「オーガだ」 「じゃあ、その前は?」 「粘土人」 「じゃあ、生まれたときは?」 「アルバトロス」 「むう、本物か?」 「ああ、本物だ。しかし、お前も本物だ。ただ、俺しか知らないことがある」 「なんだ?」 「朱雀のやつは、強力なバリアをはっている。どんな強力な攻撃も通用しない。まず、朱雀に出会ったら逃げることが先決だ」 「わかった」 「じゃあな」 「待て!」 「なんだ?」 「お前、何者だ?」 「オードだ」 もう一人のオードはそう言って立ち上がり離れていく。 「オード、交代だぜ」 ダノが起き上がってオードに声をかける。その声に気をとられた瞬間、もう一人のオードは消えていた。
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