気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2005年07月02日(土) その名は、たかし

 「なんでたかしなの?」という質問は受けてませんが、答えます。
 実際ゲームでも「たかし」だからです。以上。それ以上の深い意味はありません。


 塔 十六階

 今度もまた、扉は封印されていた。
 「今までの話が本当だと、次の相手は朱雀ね」
 と、シルア。
 「あたしね、クリスタルで扉を開放するのが好きなんだ〜。こう、ばしゅっていう感じで……そういうわけで、とっとと朱雀やっちゃおう!」
 「はは、そう簡単に行くといいけどな……」
 ダノには、タジュトが無理して明るく振舞うのがわかる。先日のジャンヌの犠牲は大きい。
 「今回は、どんな人に会えるかしら」
 シルアがつぶやく。必ず、封印された扉の階に現れる助言者。ダノは、占い師だった。タジュトは、妙齢の女性。シルアは、少年だった。順序から行くと、今度はオードが会うはずだ。
 次の世界はどんなところだろうと、ダノは思う。その扉はまだ現れていない。急に疲れを感じて休むことになった。交代で見張りをして順番に休む。オードが見張りの時に、それは現れた。
 「敵か!?」
 しかし、襲ってこない。魔物、黒猫だった。
 「よう、オード」
 その黒猫はオ−ドの隣に座った。
 「お、お前は?」
 「オードだ。お前はよく知っているだろ」
 「オードは俺だ!」
 「しかし、俺もオードなんだ」
 「じゃあ聞くが、この間はなんだった?」
 「オーガだ」
 「じゃあ、その前は?」
 「粘土人」
 「じゃあ、生まれたときは?」
 「アルバトロス」
 「むう、本物か?」 
 「ああ、本物だ。しかし、お前も本物だ。ただ、俺しか知らないことがある」
 「なんだ?」
 「朱雀のやつは、強力なバリアをはっている。どんな強力な攻撃も通用しない。まず、朱雀に出会ったら逃げることが先決だ」
 「わかった」
 「じゃあな」
 「待て!」
 「なんだ?」
 「お前、何者だ?」
 「オードだ」
 もう一人のオードはそう言って立ち上がり離れていく。
 「オード、交代だぜ」
 ダノが起き上がってオードに声をかける。その声に気をとられた瞬間、もう一人のオードは消えていた。


草うららか |MAIL

My追加