気まぐれ日記
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申込者、一名いるらしい。 どうか、受けてたってください。お願いします。まだ見ぬ人。
ジャンヌは木々に囲まれた小さな家に住んでいた。ダノたちが訪れたときには、白虎の親衛隊が彼女を囲っていた。 「探したぜ、お嬢さん」 「おとなしく来てもらおうか」 「お前さんの妹もこっちにいるんだ」 じりじりと彼女を追い詰める。 「なあ、こういう場合は……」 「もちろん、女の人を助けるのが常識でしょ、お兄ちゃん」 「正義の気取りはやらないじゃないの? それに信用を買いたいんでしょ?」 「シルアって、時々シビアね」 「そうかしら。でも、人間たまに熱くなってもいいと思うわ」 「うん、ガルガル野郎よりは美人だよな、やっぱ」 「……お兄ちゃんって素直ね」 三人は顔を見合わせてうなずいた。ダノが親衛隊の一人の肩に手をかける。振り向いた瞬間で殴る。 「お、お前ら新入りだったな。早速裏切るとはどういうことだ?」 「俺は、俺のやりたいようにやるだけさ」 武器を手に彼らは親衛隊に襲いかかる。勝負はすぐにつく。 「くそっ……」 親衛隊ジャンボにんにく、サーベルタイガー、毒けむしはその場で倒れた。それを見届けるとジャンヌはダノの前に駆け寄った。 「助けてくれて、ありがとう」 「あんたが、ジャンヌだな」 「ええ、元レジスタンスの長の娘、ジャンヌです」 「あんたを探していたんだ」 「クリスタルが欲しいのね。じゃああなた方は塔から来たの?」 「そうだ。俺たちがクリスタルを持っていればあんたも妹も白虎に狙われることないだろ」 「そのはずだけど……もう白虎に反抗する人なんかいないのに、白虎はクリスタルを手に入れて塔すらを制服しようとしているの。それにクリスタルは妹のミレイユと一緒じゃなければ封印を解くことが出来ないの。お願い、ミレイユを助けて」 「わかった、ジャンヌはここで隠れていろよ。必ずミレイユをつれてくるから」 「ありがとう、魔界塔士」 ジャンヌと別れると、ダノはため息をついた。 「俺たちの目的って、結局人助けしないと達成できないようになってんのか?」 「まあ、いいじゃない」 「今度はミレイユさんね。浮遊城に向かいましょう」 三人は、グライダーに乗って再び浮遊城へ向かった。
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