気まぐれ日記
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いや、もう怪我しちゃったんですよ、主任。利き手なんで、いづそうでいづそうで。利き手が使えないって大変だと。頼むから休んでいてくれと思った。そのほうが早く治るし。
シルアの言葉がいけなかったのか、タジュトがはやし立てたのがいけなかったのか、ダノが赤い玉を見つけたのがいけなかったのか、怒り狂った青龍は長い尾を巻きつけてきた。寸でのところでそれを交わす。 「いくわよ! 雷よ!」 サンダーの書を掲げてシルアは叫ぶ。光が轟音が青龍を包み込む。 が、青龍は傷一つなくぴんぴんしている。 「効かぬわ! この私をなんだと思っておる!」 今度は青龍が雷を呼ぶ。 「食らえ!」 ダノたちに稲妻が襲いかかる。 「きゃー!」 「うぉあ!」 「ひん!」 何とか息が出来る。しかし、瀕死だった。 「ポーション使え、ポーション」 「ポーションじゃ間に合わない。ハイポーションだよ」 「いやしの杖よ」 なんとか、体制を保つ。 「だけど、も一度食らったら最後だぜ」 「回復アイテムもうほとんどないしね」 「ええ」 もう一つの本、クラウダの書を手にしてシルアもうなずく。 「今度はこっちから行くぜ、でっかい蛇!」 ダノの言葉が青龍の逆鱗に触れた。
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