気まぐれ日記
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2005年05月31日(火) 暑いのか、寒いのか

 これが五月か?というような天候。去年は例外的に暑かったが……。
 明日から、なんと六月なのだよ? 信じられる?

 更に南の小さな島。そこに大きな木が生えている。
 「おーきな、くうきの木の下でー」
 例によってタジュトの怪しい歌が聞こえたが、無視しておく。ダノは、乾燥した実を探そうとした。木の下にはいくつか実が落ちているが、あまり乾いていない。
 「そこで、何をやっている」
 頭にバンダナ、縞のシャツ、大きく反った剣を持った男。体格はいい。
 「あんたは?」
 「まずは質問に答えな。何をしている?」
 「空気の実を捜してんだ。乾いている方が持ちがいいって聞いたんでね」
 「へえ、そうかい」
 その男はダノを蹴り上げようとした。しかし彼はそれを避ける。
 「お兄ちゃん、どうしたの?」
 タジュトはすでにサブマシンガンを構えていた。シルアも本を開きかけている。
 「ああ、なんか急に襲ってきやがったんだ」
 「もしかして、海賊」
 と、シルア。
 「そうかもしれない」
 「そうかもしれないって、そうだっつーの!」
 男は抗議したが……まもなく、お縄についた。
 「やっぱり海賊だったんだ」
 「そうだって言っただろ!」
 「おい、海賊。お前らのせいで街の奴らが困ってんだよ、船出せねえってな」
 「ふん、俺一人が捕まったところで何も変わりやしねえよ」
 「そうだろうなあ、だからお前のボスをやる」
 「か、隠れ家なんか教えねねえぞ」
 「探すからいい」
 「くそっ」
 シルアは、下を見ながら探している。乾燥した実を三つ、半渇きのものを一つ見つけた。
 「これ、だいじょうぶかしら」
 「本物よね」
 「一つ試しに使ってみるか」
 ダノは半渇きの実を海賊の口に押し込んだ。
 「な、なにをする!」
 そして、縄をつけたまま海に投げ込む。五分ほどそのままにして引き上げる。
 「何すんじゃ! このやろー」
 海賊再び抗議するが、三人は聞いていなかった。
 「元気だね」
 「これなら、大丈夫そうね」
 「よし、先に海賊やるか、渦潮に飛び込むかだな」
 「海賊にしましょ。この人をこのまま連れて行くわけにはいかないでしょ」
 シルアがそう言ったので、ダノはそれに賛成した。動く島に乗り、北東の街を目指す。不思議なことにやはり島は彼らの行きたいところへ向かった。


草うららか |MAIL

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