気まぐれ日記
DiaryINDEX|past|will
って、なってますけど、これはこれで間違いではないっ! と思ってます。 すいません。ごまかしてます。
ダノが宿に入ってきたのは、騒ぎが終わってからのことだった。 「へえ、じいさんね」 「お兄ちゃん、会ってみる価値ありだと思わない?」 タジュトは夕食のフライドチキンをパクつきながら言う。 「タジュト、兄ちゃんはな、今更おしとやかになれと言わないが、せめて飲み込んでから話せ」 「教えろって言ったのはお兄ちゃんよ」 「飲み込むまでは待ってやるから」 横でシルアがくすくすと笑った。 「ほんと、あなたたちは仲のいい兄妹ね。うらやましいわ」 「そお? 四六時中、女らしくないって言われるよ」 「四六時中、何が起こるかわかんねえぜ」 「そう。でも、一人っ子の私にはうらやましく移るものよ」 二人が顔を見合わせて首をひねる。 「そうね、私もそのおじいさんに会うのはいいと思うわ。何か手がかりがつかめると思うの」 「手がかり?」 「そう、ほら、一階の塔の扉の封印を解いたのは黒いクリスタルでしょ? だから、この先の扉もクリスタルで開くと思うの。タジュトさんが会った女の人のことも聞ければいいのだけど……」 「じゃあ、明日はそのじいさんを探すか」 ダノがそう決めたとき、後ろから声がした。 「老人に会うつもりか?」 ダノが振り向くと、男はまた言った。 「老人に会うつもりか?」 「ああ、そうだけど」 「悪いことは言わない。老人に会うな」 「なんでだ?」 「会えば、ろくでもないことが起こる。現に私は……いや、なんでもない。とにかく、会わないほうが身のためだ」 「忠告として、受けておくよ」 翌朝動く島に乗り、三人は南へ向かった。 「じいさんとこだぞ、いいか?」 ダノは島に向かって言っている。島はまたゆっくりと動き出す。本当に言っていることがわかるようだ。 「あの人のことも気になるけれど……」 「でも、気にしていたら進まないしね」 島は小さな島を素通りして、やはり小さな島で動きを止めた。その島には、木々に囲まれた庵があるだけの島だった。 庵に向かう。ダノはそれを開いて中に入った。外に出た。 「あれ?」 もう一度、庵に入る。 また、出てくる。 「何やってんの? お兄ちゃん」 タジュトが変な顔をしてダノを見る。 「だってよ、入っても入れないんだよ」 「入り方が、まずいのでしょ? 私が入るから見ていて」 シルアは、庵の入り口に立って言う。 「こんにちは、お邪魔します」 しばらくして、声が返ってきた。 「ほーい、入ってきなされ」 「さ、お邪魔しましょ」 三人は庵に入っていった。
|