気まぐれ日記
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| 2005年05月26日(木) |
初めての方は2004年 3月11日から |
お読みください。(一度中断して4月5日からもやっています) 勝手にストーリーを作っている部分がありますが、好きで書いているのでご了承ください。再会できたことを自分で喜びたいと思います。
「海だ」 ダノが外に出て、あたりを見回した。陸地がほとんどない。そのため、海は広く感じる。 「うーみーはー、でかいーねーどっこらしょー」 微妙な歌をタジュトが無邪気に歌う。作詞作曲は彼女だろう。 「ねーねーおにいちゃん。泳がない?」 「だめだ! 泳ぐにはちょっと寒い!」 「寒いとかの問題じゃないわ。見て」 シルアが海の向こうを指差す。黒い旗を掲げた船が通るのが見えた。 「海賊船よ」 「かいぞくせん?」 「そして、あっちの街を見て」 静かな港町だ。出ている船はない。多くの船が停泊している。 「何が、起こっているのか一目瞭然でしょ?」 「ああ、きっと今日は休みなんだな」 「違うでしょ、お兄ちゃん」 「ともかく、いろいろ買出しがあるから、行きましょ」 シルアは少し呆れて街へ向かった。そのあとをタジュトとダノはついていった。 港町は船乗りであふれていた。しかし、活気はない。ダノは宿の手続き、シルアは買出しに行き、タジュトは街を回ることにした。情報収集もかねた散歩である。 「はああ」 若い船乗りはため息をついている。倉庫の前の木箱に座りぼうっと目の前の船を見ていた。 「どうしたの?」 タジュトが思わず声を掛けた。 「どうしたも、こうしたも。こう海賊が多きゃ船がだせねえんだ。はあ」 「海賊やっつけちゃえばいいのに」 「そんな危険なこと、できるわけねえだろ、海は逃げ場がねえ。動く島にでも乗れりゃ別だけどよ」 「動く島?」 「知らねえのか? お嬢ちゃんどっから来た?」 「塔から」 「へえ、塔からなあ……」 「ねえ、その動く島、どこにあるの?」 「さあ、よくわかんねえけどあちこちにちっちゃい島があるだろ。そのうちのどれかだ」 「すっごいアバウトね」 「そりゃな、実際見た奴も何人もいねえ。塔から来たんだから外のモンスターにもたち打ちできるだろ、がんばりな」 タジュトはその船乗りと別れた。動く島のことは少ししか聞けなかったが、好奇心の強い彼女が魅力を感じたのは言うまでもない。
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