気まぐれ日記
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久しぶりに居酒屋(見たいなとこ)に行った。明日は休みではないので、ほどほどに飲んできた。このくらいがちょうどいいのですよね。
秀介が気づいたところは、ヨーロッパ風の豪華な造りの部屋だった。部屋の中央のベッドにいるらしい。腕を後ろでに縛られている。状況が飲み込めずに、ぼうっとしていた。 「やあ、お目覚めかい? 岡崎秀介君」 見慣れない男が入ってきた。年は同じくらいだろうと彼は思った。ブランド物だと思われるスーツを着こなして秀介の目の前に立つ。 「あんた、誰?」 「僕かい? 僕は佐藤和実。佐藤学園の理事長の息子だよ」 田学のライバル校と言うべき私立学校である。その理事長に息子がいることなど、もちろん知らなかったが。 「ああ、佐藤学園ね。で、なんだってこんなマネを」 和実は、ふっと笑った。 「身に覚えもないのかい? 君は僕の大事な人を傷つけているんだ」 「はあ?」 「だから、僕は君を許せない」 「はああ? 大事な人って誰だよ」 「もちろん、君がよく知ってる人だよ」 秀介が付き合っていた女性は、高校の時に別れている。それが、今でも彼を孤独にしている原因で、苦い思い出となっている。 「そんなの、こっちが傷つけられたんだ。そんなこと蒸し返すな」 「知らないよ、そんなの。君の恥ずかしいところを写真に収めるから、覚悟しろよ」 「なっ、なんだって!」 ベッドから転げ落ちた。何とか立ち上がる。 「まあ、せいぜい可愛がってもらってね」 あの黒スーツの男たちが入ってくる。じりじりと秀介に詰め寄った。和実が「やれ」と命じると、秀介に掴みかかってきた。
だん!
扉が開いた。何か、黒いオーラを放つ少女と、どす黒い何かを放つ男が入ってくる。 「ううぉりゃあああ!」 男が黒スーツの男を全て殴り飛ばした。 「春季! それに、可奈ちゃん?」 「わあああ、春季君!」 和実が叫んだ。それは、喜んでいるようにも聞こえる。 「貴様かああ、秀介をラチッたのはあああ!」 「会いたかったんだ、春季君」 そっちかよ、と秀介がもらす。 「おうぉりゃあ!」 春季のストレートが一発決まり、和実は撃沈した。 「大丈夫でしたか、秀介さん?」 「うん。でもなんで可奈ちゃんが?」 可奈が縄をほどいてくれる。自由になった腕を少しほぐして彼は礼を言った。 「占いで、わかりました」 「……そう。で、春季は?」 「俺は、ハルに……晴仁に聞いたんだ。お前と別れあと、変な音聞いたから戻ったら、車に乗せられてたって。それで、ナンバーを見たら、ここだって言うから」 「あ、そ。でも、助かったよ」 「さ、帰ろうぜ」 「そうだな」 可奈が何かつぶやいてから、あとをついてくる。 「どうかしたの?」 「いえ、ただのお返しです」 変態に愛され、そして変態に恨みを買われる。秀介はそう思うとため息をついた。
後日、佐藤学園の評価が一時がくっと下がったが、その原因は不明となっている。
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