気まぐれ日記
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2005年05月25日(水) 酔い

 久しぶりに居酒屋(見たいなとこ)に行った。明日は休みではないので、ほどほどに飲んできた。このくらいがちょうどいいのですよね。


 秀介が気づいたところは、ヨーロッパ風の豪華な造りの部屋だった。部屋の中央のベッドにいるらしい。腕を後ろでに縛られている。状況が飲み込めずに、ぼうっとしていた。 
 「やあ、お目覚めかい? 岡崎秀介君」
 見慣れない男が入ってきた。年は同じくらいだろうと彼は思った。ブランド物だと思われるスーツを着こなして秀介の目の前に立つ。
 「あんた、誰?」
 「僕かい? 僕は佐藤和実。佐藤学園の理事長の息子だよ」
 田学のライバル校と言うべき私立学校である。その理事長に息子がいることなど、もちろん知らなかったが。
 「ああ、佐藤学園ね。で、なんだってこんなマネを」
 和実は、ふっと笑った。
 「身に覚えもないのかい? 君は僕の大事な人を傷つけているんだ」
 「はあ?」
 「だから、僕は君を許せない」
 「はああ? 大事な人って誰だよ」
 「もちろん、君がよく知ってる人だよ」
 秀介が付き合っていた女性は、高校の時に別れている。それが、今でも彼を孤独にしている原因で、苦い思い出となっている。
 「そんなの、こっちが傷つけられたんだ。そんなこと蒸し返すな」
 「知らないよ、そんなの。君の恥ずかしいところを写真に収めるから、覚悟しろよ」
 「なっ、なんだって!」
 ベッドから転げ落ちた。何とか立ち上がる。
 「まあ、せいぜい可愛がってもらってね」
 あの黒スーツの男たちが入ってくる。じりじりと秀介に詰め寄った。和実が「やれ」と命じると、秀介に掴みかかってきた。

 だん!

 扉が開いた。何か、黒いオーラを放つ少女と、どす黒い何かを放つ男が入ってくる。
 「ううぉりゃあああ!」
 男が黒スーツの男を全て殴り飛ばした。
 「春季! それに、可奈ちゃん?」
 「わあああ、春季君!」
 和実が叫んだ。それは、喜んでいるようにも聞こえる。
 「貴様かああ、秀介をラチッたのはあああ!」
 「会いたかったんだ、春季君」
 そっちかよ、と秀介がもらす。
 「おうぉりゃあ!」
 春季のストレートが一発決まり、和実は撃沈した。
 「大丈夫でしたか、秀介さん?」
 「うん。でもなんで可奈ちゃんが?」
 可奈が縄をほどいてくれる。自由になった腕を少しほぐして彼は礼を言った。
 「占いで、わかりました」
 「……そう。で、春季は?」
 「俺は、ハルに……晴仁に聞いたんだ。お前と別れあと、変な音聞いたから戻ったら、車に乗せられてたって。それで、ナンバーを見たら、ここだって言うから」
 「あ、そ。でも、助かったよ」
 「さ、帰ろうぜ」
 「そうだな」
 可奈が何かつぶやいてから、あとをついてくる。
 「どうかしたの?」
 「いえ、ただのお返しです」
 変態に愛され、そして変態に恨みを買われる。秀介はそう思うとため息をついた。

 後日、佐藤学園の評価が一時がくっと下がったが、その原因は不明となっている。 


草うららか |MAIL

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